オウンドメディアで重要な6つの集客方法と4つの成功事例
オウンドメディアの集客で悩んでいる人も少なくないのではないでしょうか。現代のデジタル社会において、オウンドメディアは企業の顔であり、ブランディングを高めたり集客するため、ビジネスに重要なツールとなっています。
- オウンドメディアで集客したい人
- オウンドメディアを運用しているけど集客ができていない人
- Webからの売上が上がらずに悩んでいる人
オウンドメディアの運用はSEO対策を中心に、効果的な集客を実現する手法が多数存在します。この記事ではオウンドメディアで集客するための6つの手法や、さらに集客やブランディングの効果を高めるためのポイントを詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
オウンドメディア運用で重要な6つの集客方法
オウンドメディアの運用はブランドの価値を向上させ、ユーザーエンゲージメントを獲得する有効な手段です。オウンドメディアにおける集客の方法には、以下の9つの方法があります。
- 1.SEO対策
- 2.質の高いコンテンツの作成と運用
- 3.メルマガ配信
- 4.Web広告
- 5.プレスリリース配信
- 6.SNSの活用
- 7.協業企業の活用
- 8.インフルエンサーの活用
- 9.動画サイトの活用
それぞれ、ひとつずつ詳しく紹介をしていきます。
SEO対策
オウンドメディアのアクセスを増加させるためには、SEO(検索エンジン最適化)は欠かせません。SEO対策をおこなうことで、Webサイトの検索エンジンのランキングを向上させ、検索結果からの訪問者数を増やすことが可能です。
主なSEO対策としては、キーワードリサーチ、コンテンツの最適化、内部リンク構築、外部リンク取得などがあります。また、使いやすさを向上するためのページ速度の最適化や、スマホでも見やすいデザイン設計も重要です。
それぞれの対策を満遍なくおこなうことで、競合他社よりも検索エンジンの上位表示を獲得し、効果的に集客することができます。
質の高いコンテンツの作成と運用
質の高いコンテンツは、オウンドメディアの成功において重要な要素の一つです。良質なコンテンツは、読者の信頼を獲得し、継続的なアクセスを促します。
コンテンツを作成する際は、ターゲットとする読者のニーズや関心を正確に捉えることが重要です。キーワードリサーチや市場調査を通じて、読者が求める情報を提供しましょう。さらに、独自性や新規性のあるコンテンツを作成することで、競合と差別化を図ることができます。
また、情報の正確性や文章の読みやすさ、デザイン的な要素も品質を向上させる大切なポイントです。コンテンツは作成したら放置するのではなく、定期的な更新や最適化もしていきましょう。
質の高いコンテンツの制作方法については、こちらの記事でも解説しています。
メルマガ配信
メルマガ配信は、オウンドメディアへの集客や顧客からの信頼を獲得する手段として非常に効果的です。メルマガのメリットは、直接的にメルマガ読者にアプローチできる点にあります。
まず、魅力的なコンテンツや特典を提供して、メールリストの登録者を増やすこと必要です。次に、配信頻度やタイミングを考え、読者の興味を惹きつけ続けるコンテンツを提供することが大切です。迷惑メールにならないよう、配信頻度の調整や配信停止の選択肢を明確するように注意してください。
また、メルマガの開封率やクリック率を定期的に分析し、内容や配信方法の最適化を進めることで、更なる効果を期待できます。
Web広告
Web広告は、インターネット上での露出を迅速に増加させる有効な手段として多くの企業に利用されています。Google広告やディスプレイ広告、動画広告など、多様なフォーマットが存在し、それぞれのビジネスターゲットに合わせて選択することができます。
Web広告のメリットは、特定の年齢層、地域、興味関心を持つユーザーにピンポイントにアプローチできることです。また、新聞やテレビなどの純広告と比べて予算の調整がしやすいため、最も効果的なROIを追求することができます。
Web広告運用は、広告のクリエイティブやメッセージの質を高めることと、適切なターゲティング設定がポイントです。
プレスリリース配信
プレスリリースは、企業のニュースや最新情報をメディアや世間に伝える方法の1つです。作成・配信されたプレスリリースは、ブランドの認知度向上や信頼性の確立につながります。配信の際は、配信先のメディアやジャーナリストを選定し、彼らの関心を引きつけるような価値のある内容を提供することが大切です。
プレスリリースは他のコンテンツと比べて、短く明瞭な文章、重要なポイントを強調する構成で作成します。また、関連する画像や動画を添付し、読者の関心を引きつけることが重要です。現代では、PR TIMESや@Pressなどのオンラインメディア向けのプレスリリース配信サービスを利用することで、より広範囲の露出が期待できるでしょう。
SNSの活用
SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)は、自社とユーザーがコミュニケーションをとるためのツールとして必要不可欠です。Facebook、Twitter、 InstagramなどのSNSで、情報の発信・拡散やユーザーエンゲージメントを獲得することができます。
SNS活用のポイントは、ブランドのコンセプトや個性をぶらさないことです。そして、リアルタイムでのコミュニケーションを心がけることも大切です。
また、ユーザーとの双方向のコミュニケーションを通じて、ユーザーのフィードバックやニーズを素早く反映させる必要があります。さらに、SNS特有のフォーマットやトレンドを意識して、ユーザーの関心を引きつけるコンテンツの制作と配信をおこなうと、より多くのユーザーエンゲージメントの獲得が期待できるでしょう。
協業企業の活用
協業企業がいる場合には、集客方法の一つとして有効です。協業先に有名な方がいたり、SNSのフォロワー数が多かったりするなら、協力してもらうことで集客を実現できるでしょう。
自社コンテンツをSNSで紹介してもらったり、コンテンツのインタビュー記事として協業先の有名な方に出演してもらったりする方法があります。
協業企業と自社とで、お互いに集客面で協力できるような関係性を築いていくことも重要でしょう。
インフルエンサーの活用
近年注目を集めている集客方法として、インフルエンサーの活用があります。インフルエンサーとは、SNSや動画配信サイト、ライブ配信サービスなどで影響力の高い人のことです。
インフルエンサーは、基本的に知名度が高くフォロワーも多い傾向にあります。そのため、インフルエンサーに依頼をして自社のメディアを紹介してもらったり、コンテンツをシェアしてもらったりすることで、多くの流入を見込めます。
また、インフルエンサー自身に自社コンテンツへ出演してもらうといった選択肢もあるでしょう。テレビで活躍する芸能人よりも依頼費用が安価なケースも多いため、コスト面でもメリットがあります。
動画サイトの活用
オウンドメディアで集客するにあたり、効果的な手法の一つであるのが動画サイトの活用です。
動画サイトは、主にYouTubeやTik Tokなどが該当します。テレビCMのように、映像で自社についてのプロモーションができるため、近年人気を集めている集客方法です。
自社コンテンツへ誘導するためにショート動画を作ったり、記事テーマに合わせて動画を作成しコンテンツに組み込んだりする方法が主流です。
オウンドメディアで集客する際のポイント
オウンドメディアでの集客は、ポイントをおさえたうえで適切に施策を進めていく必要があります。ここからは、オウンドメディアで集客する際の4つのポイントを紹介していくため、ぜひ参考にしてみてください。
トリプルメディアでの連携が重要
オウンドメディアで集客するのであれば、トリプルメディアでの連携を重視しましょう。トリプルメディアとは、オウンドメディア、ペイドメディア、アーンドメディアの3つを指します。
- 「オウンドメディア」…自社で運営するメディア
- 「ペイドメディア」…広告などの有料のプラットフォーム
- 「アーンドメディア」…口コミやSNS共有によって信頼を獲得する露出
上記3つのメディアを連携することは、集客効果を最大化するために重要です。たとえば、まずオウンドメディアでのコンテンツを、ペイドメディアで広告として展開します。そして、そのコンテンツが良質であればアーンドメディアとして拡散される可能性が高まります。
このように、各メディアの特性を活かし良い方向に作用しあう戦略を取ることで、より効果的な集客が実現可能です。
リピートしてもらえるコンテンツ作りが大切
成功するオウンドメディアは、一度訪れたユーザーが何度もアクセスしたくなるような魅力的なコンテンツを提供しています。リピートを増やすためにも、新たな価値のある情報、独自の視点やエンターテインメント要素を含むコンテンツを意識しましょう。
定期的な更新はもちろん、過去のコンテンツの再利用や最適化も効果的です。また、ユーザーのフィードバックやコメントを活かし、ユーザーの興味・関心に応じた内容を作成することで、リピート訪問の機会を増やすことができます。
一度の訪問よりも、継続的な関係を築くことで、ブランドの信頼性や認知度を高める効果が期待できます。
ターゲットをイメージしてユーザビリティの高いサイトにする
オウンドメディアの成功は、ユーザビリティの高さに大きく依存しています。訪問者がサイトを利用しやすいと感じ、求める情報やコンテンツに迅速にアクセスできることが重要です。
ターゲットとなるユーザーの属性や行動をイメージしながら、サイトのナビゲーションやデザインを考えることで、直感的に操作できるサイトを実現できるでしょう。
さらに、モバイル対応やレスポンシブデザインを採用し、さまざまなデバイスからのアクセスにも柔軟に対応することも必要不可欠です。
購入までのプロセスを考えて設計をする
オウンドメディアで集客やユーザーエンゲージメントを獲得するだけでなく、売上をあげるためには、購入までのプロセスを最適化することが欠かせません。まず、サイトのコンバージョンを設定します。コンバージョンに応じて適切なボタンやリンクを設置し、ユーザーがコンバージョンしやすいサイトを設計をします。
カートに追加するボタンの位置や色、購入手続きのステップ数など、ユーザーエクスペリエンスを向上させる要素はさまざまです。そのためそれらの要素を網羅的に検討する必要があります。また、信頼性という観点でみると、カスタマーレビューやセキュリティ対策の導入も、ユーザーの購入意欲を刺激する要素となります。
オウンドメディアのコンテンツSEOで集客に成功した企業
オウンドメディアでコンテンツを作成し、ランキングに表示させることで集客に成功した企業を2つ紹介します。どのような手法で成功したのか、参考にしてみてください。
ferret
ferettはWebマーケティング支援会社である「basic」が運営するオウンドメディアです。
現在は、月間UU数350万人、会員数46万人を誇り、コンテンツSEOでの集客に成功しています。
「マーケターのよりどころ」をコンセプトとして、Webマーケティングに関するノウハウを発信する、日本最大級のWebマーケティングメディアです。「SEO対策」などのビッグワードでも、上位を獲得できています。オウンドメディアの集客力を生かして、自社のリード顧客の獲得や、他社ツールなどの掲載もおこなっており、そこから収益も得ています。
スマートキャンプ株式会社
スマートキャンプ株式会社は、業務効率化に役立つクラウドサービスを比較検討できる「BOXCIL(ボクシル)」を運営しています。
2015年4月にリリースしたのち約3年で300万PVを達成し、現在は月間1,000万PVを超えるメディアです。
SEOで集客するにあたって、常にユーザー目線で考えて、キーワードの選定からコンテンツの作成をおこなっています。また1つ1つに対して、工数とその効果を見積り、費用対効果の高いものから取り組むことで着実にPV数を伸ばしていったそうです。
SEO対策に近道はなく、立てた戦略に対して愚直に実行していくことがカギとなります。スマートキャンプは、真摯にコンテンツSEOに向き合い集客することに成功した企業の良い例です。
株式会社JR東日本企画
株式会社JR東日本企画は、コンテンツSEOに成功している企業の一つです。主に、運用している「キクコト」では、マーケティング関連のコンテンツを発信しています。
検索エンジンでは、広告関連のキーワードでヒットする広告が多く、しっかりとSEO対策を施して流入を増やしている傾向が見られます。
BtoBに向けてコンテンツSEOとしては、とくに成功している事例です。
三井住友海上保険株式会社
三井住友海上保険株式会社では、保険に関するオウンドメディアを運用しています。損害保険の基本や、同社で活躍する社員インタビューなどをコンテンツ化しています。
とくに、保険の詳細に触れたコンテンツが人気で「車の保険」「住まいの保険」「怪我や病気に備える保険」などユーザーの疑問に答える記事からの流入も豊富です。
BtoB、BtoC両方に向けたコンテンツが豊富であるため、販路が広いといった特徴があります。
ブランディングによるオウンドメディアの活用で成功した企業
オウンドメディアでの集客を目標とするのではなく、ブランディングで上手く活用している企業の成功事例を紹介します。
サイボウズ株式会社
サイボウズ株式会社は「サイボウズ式」というオウンドメディアを運営しています。サイボウズはソフトウェア開発をおこなう会社ですが、オウンドメディアでは製品やサービスの購入を促したりPRすることをほぼしていません。
サイボウズ式の月間PV数は平均20万程度で、公開記事数もそこまで多くなく、メディアの規模としては決して大きくないですが、ブランドの認知に大きく貢献しています。
なぜなら、働き方や生き方・家族など幅広いテーマを扱い、読者が「本当に面白い」と思うコンテンツの作成に取り組んでいるからです。
結果的に、そのコンテンツに興味関心を持ったユーザーが、サイボウズという名前を認知し高い評価を得るようになりました。
レッドブル・ジャパン株式会社
Red Bullはオーストラリアで生まれた飲料メーカーです。みなさんも一度は「翼をさずける」という言葉をCMで聞いたことがあるのではないでしょうか。
創業者のディートリッヒ・マテシッツは「レッドブルは単なる飲料ではなく、エキサイティングな体験であり、スリルや冒険である」と語っています。オウンドメディアでは飲料のPRや成分などの詳細を載せず、出資するスポーツイベントやキャンペーンについてのコンテンツを発信しているのが特徴です。このようにオウンドメディアで直接的にPRするわけではなく、外部のイベントなどに出資することでRed Bullという名前を広げ、ブランドの成長に寄与しています。
アサヒグループ食品株式会社
アサヒグループ食品株式会社では、「アマノ食堂」というオウンドメディアを展開しています。
主に、同社の製品を紹介するコンテンツが中心ですが、オリジナルレシピへの活用や防災に役立つ製品などに触れた記事も豊富です。読み応えがありユーザー向けに制作されているコンテンツが多い傾向にあります。
30~40代の年齢層をターゲットとして、レシピや飲食店の紹介などもおこない、積極的に運用しているのが特徴です。
アマノ食堂の雰囲気も明るく楽し気であり、食事の楽しさを感じられるような印象になっています。
株式会社ファッションヘッドライン
株式会社ファッションヘッドラインは、認知度向上を目的として「FASHION HEADLINE」を運営しています。
業界や自社ブランドを知ってもらうためのオウンドメディアであるため、製品やサービスの紹介は控えめな点が特徴です。SNSからの流入も多いオウンドメディアであり、シェアされたことをきっかけにアクセスするユーザーも少なくありません。
ファッション業界のオウンドメディアでありながら、食事や美容、アートなどさまざまな話題を扱っています。
オウンドメディア運用をする際の注意点
オウンドメディアを運用するにあたって、ただコンテンツを増やすだけではなく、明確な目的や戦略を持つことが重要です。また、継続的なコンテンツの更新や品質向上が求められるため、中長期的に時間と労力を十分に確保しなければいけません。また、Google Analyticsなどの分析ツールを活用してユーザーの行動を理解し、効果的な施策を定期的におこなう必要があります。
目的や戦略を明確にする
オウンドメディアの成功には、目的や戦略を明確にすることが大切です。例えば、「ブランドの知名度向上」、「顧客ロイヤルティの育成」など、何を目的とするかを明確に定めることで、コンテンツの方向性や品質が決まります。
戦略や方針が不明確な状態でコンテンツを作成すると、結果的にユーザーにとって価値の低い情報となり、期待する成果を得られなくなります。定期的に目的や戦略を見直し、必要に応じて調整していくことも大切です。
運用には時間も労力も必要である
オウンドメディアの運用は、単なるコンテンツの公開だけでなく、定期的な更新や最適化が求められるため、相応の時間と労力が必要です。高品質なコンテンツを提供し続けるためには、市場の動向やユーザーのニーズの変化を敏感に察知し、それを反映させたコンテンツ制作やサイトの更新を継続していかなければなりません。
また、分析ツールを活用し、ユーザーの反応や行動を定期的に分析することで、より効果的な運用が可能となります。
まとめ
オウンドメディア運用は、企業やブランドの価値を伝える効果的な手段となります。しかし、成功への道は単にコンテンツを増やすだけではなく、明確な目的や戦略のもとで取り組むことです。ユーザーにとっての価値を常に考え、質の高いコンテンツを継続的に提供していきましょう。
また、運用には時間と労力がかかるため、長期的な目線での計画が必要です。さらに、ユーザーの行動や反応をしっかりと分析し、適切な改善をおこなっていくことで、オウンドメディアの効果を最大限に引き出すことができるでしょう。
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