ホワイトペーパーの効果3選!主な6つの種類と効率的な作成方法とは
ホワイトペーパーは見込み客が抱えている課題を解決するために自社のサービスや商品に関する情報などをまとめた資料ですが、その効果を実感できている担当者は少ないのではないでしょうか。
- ホワイトペーパーがもたらす効果が知りたい人
- 効果的なホワイトペーパーを作成したい人
しかし、効果的なホワイトペーパーを作成することで、顧客の獲得におおいに役立ちます。
この記事では、ホワイトペーパーに期待できる効果や、より高い効果を得られるホワイトペーパーの作り方を紹介していきます。ぜひ参考にしてみてください。
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ホワイトペーパーに期待できる効果は?
ホワイトペーパーに期待できる主な効果は下記の通りです。
- リード獲得
- 顧客の育成
- 確度の高い顧客が手に入る
それぞれの効果について詳しく見ていきます。
リード獲得
ホワイトペーパーで期待できる最も大きな効果はリードの獲得です。
一般的にホワイトペーパーは、企業の連絡先と交換する形でダウンロードが可能になります。つまり、ホワイトペーパーを提供する側の企業は新規顧客の情報を得ることができ、これを繰り返すことで確度の高い顧客リストを作成することができます。
リストを作成することで自社の新商品に関する情報や、顧客にとって有益な情報をいつでも配信できるようになり、顧客が「購入したい」と思える状態になるまで育成することも可能です。
リード獲得の最適な手法については下記の記事にて詳しく紹介しておりますので、あわせてご覧ください。
顧客の育成
ホワイトペーパーは、企業が抱えた課題の要因を分析し、解決するためのソリューションを紹介した内容のものが多いことから、さまざまな層の顧客にとってニーズがあります。
ホワイトペーパーにて、自社の課題や自社ソリューションの優位性などをロジカルに説明することで、これまで「潜在顧客」だった顧客は、自社のソリューションに興味を持つ「見込み顧客」へと成長します。
そして、見込み顧客に対して、自社ソリューションや導入の事例などといった情報をより詳細に説明することで、見込み顧客から「有望顧客」へと成長を後押しすることもできるのです。
確度の高い顧客が手に入る
先ほども紹介した通り、ホワイトペーパーを作成することで、見込み顧客から潜在顧客へ、潜在顧客から有望顧客へと成長を促すことが可能です。
当然、有望顧客は成約までの確率が高いため、自社にとって大きな利益をもたらしてくれます。Web広告でも見込み顧客や潜在顧客にアプローチすることは可能ですが、有望顧客まで育成することは簡単ではありません。
こういった段階的な成長を促すことができるのは、ホワイトペーパーの大きな強みと言えるでしょう。
ホワイトペーパーの種類
ホワイトペーパーには下記6つの種類があります。
- 事例紹介型
- 課題解決型
- サービス資料・カタログ
- セミナー資料・レポート
- 調査レポート型
- ノウハウ型
自社の目的によって作成すべきホワイトペーパーの種類は異なります。まずはどういった内容のホワイトペーパーがあるのかを確認しておきましょう。
事例紹介型
事例紹介型ホワイトペーパーとは、自社が提供している商品やサービスを導入するまでの背景や成功事例などを紹介した資料です。
資料内で企業名やインタビューを受けてもらった人の役職、顔写真などを公開することで信憑性の高いホワイトペーパーを作成することが可能です。
導入事例系のホワイトペーパーを作成する際は、ダウンロードを想定しているユーザーが「このソリューションを導入することでどういったメリット・デメリットがあるか」を具体的にイメージできる内容にするのがポイントです。
課題解決型
課題解決型のホワイトペーパーとは、企業が抱えている課題を解決したり、現場の状況に適したアドバイスを与えたりすることを目的として作られる資料です。
課題解決型は、顧客の課題を解決へと導く中で、自然と自社商品を紹介することができます。また、課題解決型のホワイトペーパーを求めている顧客は、すぐにでも解決策が欲しいと思っているため、自社の有望顧客に成長しやすいという特徴があります。
自社の商品やサービスの認知拡大に悩んでいたり、訴求力の弱さに課題を感じている企業の突破口になることもあるでしょう。
サービス資料・カタログ
サービス資料・カタログ系ホワイトペーパーとは、自社の商品やサービスを分かりやすく比較してもらうための資料です。自社についての情報を中心にまとめるため作成しやすいという特徴があります。
また、自社商品の情報に加えて、競合他社が扱っている商品の特徴や違いなどをまとめることで、顧客にとって有益な情報になり、自社の信頼獲得にもつながります。
さらに商品やサービスだけでなく、顧客からの意見をまとめたり、業界のトレンドを取り入れたりすることで、よりホワイトペーパーの有用性を上げることも可能です。
セミナー資料・レポート
セミナー資料・レポート系のホワイトペーパーとは、参加した展示会の内容や行ったセミナーなどについてまとめた資料です。
参加者を多く集めることができた展示会やセミナーをピックアップし、集客方法などを詳細に説明した資料もあります。
良いホワイトペーパーを作るポイントは、展示会やセミナーの温度感が伝わるように「参加者のリアクション」「会場の雰囲気」などを資料に取り入れることです。
調査レポート型
調査レポート型ホワイトペーパーとは、業界の市場や特定の分野について調査・分析した内容をまとめた資料です。
このタイプのホワイトペーパーは、自社が独自に調査してまとめたものから、他社の調査結果をもとに業界の動向や課題を推察した内容のものまで、さまざまな種類があります。
そういった種類の中でもニーズが高いとされているのが、市場調査を基にした独自視点での考察です。専門性の高い分野であればあるほどニーズが高くなります。
また、ホワイトペーパーに図や表を取り入れて視覚的なイメージを共有したり、これまでに反応の良かったものをランキング形式で紹介したりすることで、ダウンロード率をアップさせることも可能です。
ノウハウ型
ノウハウ型ホワイトペーパーとは、自社が商品やサービスを提供する中で蓄積してきたノウハウをまとめた資料です。
ノウハウ型ホワイトペーパーは、競合に対してノウハウを提供してしまうデメリットがある一方、顧客に向けて自社の優位性をPRするメリットがあることに加え、ブランディングの強化を図ることも可能です。
ホワイトペーパーをダウンロードした顧客が持つ悩みや不安を解決できれば、顧客からの信頼を獲得することもできます。
効果の出るホワイトペーパーの作り方
効果の出るホワイトペーパーを作る手順は下記の通りです。
- ホワイトペーパーの目的を明確にする
- KPIを設定する
- ペルソナを設定する
- 構成作成
- デザイン
- ライティング
それぞれの手順について詳しく解説していきます。
①ホワイトペーパーの目的を明確にする
まずはホワイトペーパーの目的を明確にする作業から行います。ホワイトペーパーを作成することで何を得たいのかを考え、そこから逆算するのがセオリーです。
たとえば、訴求力の弱い自社商品を見込み顧客にアピールしたいのであれば「課題解決型のホワイトペーパー」の作成を決定します。
次に、見込み顧客が抱えている悩みや課題を設定し、自社の商品・サービスと関連付けましょう。顧客は自分たちが抱えている悩みや課題を認識していないこともあるため、想定される課題や悩みなどをテキストで書き起こして明確化するのがポイントです。
②KPIを設定する
ホワイトペーパーの目的を明確にした後は、KPI(重要業績評価指数)を設定します。
この場合、最も重要な指数となるのは「問い合わせ件数」「資料請求」など、企業が掲げる目標によって異なります。
最も重要な指数を「資料請求」にした場合は、「ホワイトペーパーのダウンロード」「問い合わせ件数」などに目標数値を割り振り、目標を達成するために必要な数値を明確にしておきます。
③ペルソナを設定する
次にペルソナを設定します。ペルソナとは、ターゲットをより具体的な人物像に落とし込む作業です。ターゲットを明確にすることでインサイトが探りやすくなり、顧客に刺さるホワイトペーパーを作成しやすくなります。
ペルソナを設定する際は下記を参考にしてみてください。
氏名:佐藤幸三
年齢:29歳
性別:男性
居住地:世田谷区
職業:メーカーのグロースハッカー
家族構成:妻と子ども(2歳)
趣味:フットサル
興味・関心:Jリーグ
上記の例のように一人の人物像を明確に設定します。明確であるほどホワイトペーパーをダウンロードするまでの導線をイメージしやすくなり、自社の目標を達成に近付けやすくなります。
④構成作成
KPIとペルソナの設定を終えた後は、いよいよホワイトペーパー本体に取り掛かります。まずに下記の手順で構成を作成していきましょう。
- テーマの設定
- 流れを決める
- 内容のボリュームを確定させる
以下では、それぞれの手順でやるべきことを解説していきます。
テーマの設定
ホワイトペーパーのテーマは複数の候補を上げ、その中から最も顧客との親和性が高いものを選択しましょう。テーマを適当に決めてしまうと内容にブレが生じたり、顧客にとって有益ではない資料になったりしてしまうため慎重に決める必要があります。
複数の候補を上げたら「自社のリソースで解決できそうな顧客の課題は何か」という視点で候補を絞っていき、一つのテーマを決定します。顧客に伝えたいことやアドバイスがいくつもあるかと思いますが、ホワイトペーパーはテーマに沿った上で「課題を解決できるかどうか」という点のみが重要視されることに留意しておくことが大切です。
流れを決める
テーマを決めた後は、全体の流れを決めていきましょう。全体の流れとは、顧客がダウンロードを行うまでの動きと、ホワイトペーパーを読んだ後の動きを指しています。
顧客に求めるアクションを事前に決めておくことで、ホワイトペーパーの方向性を明確に定めることが可能です。たとえば「お問い合わせ」を顧客に求める場合は、ホワイトペーパーの内容をポジティブな内容にしておき、顧客に「ぜひ相談してみたい」と思ってもらうような工夫を施します。ポジティブな内容とは、たとえば「自社のリソースを導入した際のメリットとデメリットを均等にする」「成功事例の項目をインタビュー形式で紹介する」などが考えられます。
内容のボリュームを確定させる
テーマを複数の中から決定し、全体的な流れを決めた後は、内容のボリュームを確定させます。ホワイトペーパーはテーマによって適切なボリュームが異なりますが、ある程度の目安を基準に決めることが大切です。
たとえば、全体的にボリュームが少な過ぎると「自社の情報と引き換えにダウンロードした割には内容が薄い…」と思わせてしまいます。逆にボリュームが多すぎても「多すぎて読むのが面倒くさい」と思わせてしまう可能性があるでしょう。
したがって、ホワイトペーパーのボリュームは少なくても3ページ、多くても15~20枚程度にまとめるのがおすすめです。
⑤デザイン
構成が決まった後は、全体的なデザインを決定します。ホワイトペーパーはデザインによって読みやすさが格段に変わります。内容が有益なものであったとしても、読みづらいホワイトペーパーは最後まで読んでもらえない可能性がありますから、細部まできっちりとこだわることが大切です。
読みやすいデザインに共通するポイントは下記の通りです。
- 色の付いたグラフを要所要所で使用する
- タイトルや見出しは本文より大きい文字を使用する
- 重要な箇所は太字にしたりマーカーを引いたりして強調する
ホワイトペーパーを作る際は、最低でも上記の3点を押さえておきましょう。
⑥ライティング
ライティングでは、全体的に統一感を持たせるためにあらかじめルールを設定しておきます。たとえば、「です・ます調でライティングする」「英数字は半角で記入する」などといったルールがあります。こういったルールを作っておくことで、複数人で作成した際でも文章のバラつきを少なくすることが可能です。
また、ライティングの際は、読み手の負担を減らすために結論から述べるようにしましょう。結論から書く方法に慣れていない人は「PREP法」を意識するとよいです。
PREP法とは、
- Point:結論
- Reason:理由
- Example:例
- Poin:結論
の順番で文章を書く方法です。伝えたい内容をPREPに当てはめることでスムーズな文章を作成することができます。
ホワイトペーパーを作る際の注意点
ホワイトペーパーを作る際は下記の注意点を押さえておきましょう。
- ホワイトペーパー内で売り込むことはしない
- PC対応だけでなくモバイルでも見やすいように作る
- 図やグラフなどを適度に入れて読みやすくする
それぞれの注意点について詳しく見ていきます。
ホワイトペーパー内で売り込むことはしない
ホワイトペーパーはあくまでもテーマに沿った報告であるため、資料内で商品やサービスを売り込まないことが大切です。不自然に自社商品の紹介文を入れてしまうと、かえって読者の離脱につながってしまう可能性があります。
ホワイトペーパーの内容が顧客にとって有益なものであれば、自然と顧客側からアプローチがあるでしょう。
PC対応だけでなくモバイルでも見やすいように作る
昨今では、PCではなくスマートフォンでホワイトペーパーをダウンロードする人も増えてきているため、モバイルでも見やすいように作っておきましょう。
とはいえ、ホワイトペーパーは会社のPCで見られることも多いため、PCとモバイルの両方に対応できるのが望ましいです。レスポンシブデザインにしておけば、どちらでアクセスがあった際でもキレイに表示されます。
図やグラフなどを適度に入れて読みやすくする
どの種類のホワイトペーパーを作る場合においても、適度に図やグラフを入れるのは大切です。特にホワイトペーパーの重要な部分や、字面だけで説明しづらい箇所には図やグラフを積極的に入れましょう。
ホワイトペーパーの制作や活用方法については、以下の記事もご覧ください。
- ホワイトペーパーの効果はリード獲得、顧客の育成、確度の高い顧客が手に入ること
- 目的にあわせて適したホワイトペーパーの種類を選ぶ
- 有益なホワイトペーパーを作成しなければ効果は発揮されない
本記事では、ホワイトペーパーの種類や作り方などについて詳しく解説してきました。
ホワイトペーパーは、訴求力の弱い自社の商品・サービスを人気商品へと押し上げるための手段にもなります。しかし「どの種類のホワイトペーパーを作成するか」「テーマやデザインをどう設定するか」などによっては、あまり効果を発揮しない内容になってしまうこともあります。
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