【事例あり】コーポレートサイトではコンセプト設定が重要!設定方法を解説
コーポレートサイトの担当者のなかには、コーポレートサイトのコンセプトが決まらずに悩んでいる方もいるのではないでしょうか。コーポレートサイトを通じて企業について知ってもらうには、コンセプト設定が大切です。
この記事では、コーポレートサイトのコンセプトの事例について紹介していきます。また、コンセプトが必要な理由や設定方法についても触れていきます。ぜひ参考にしてみてください。
- コーポレートサイトを作成するのでコンセプトを設定したい人
- コンセプトの設定方法が分からない人
- 参考になるコンセプト事例を知りたい人
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コーポレートサイト制作でコンセプトを設定する理由
コーポレートサイトにおいてコンセプト設定が必要な理由は以下のとおりです。
- サイトのゴールを明確にするため
- チーム内で方向性を揃えるため
- コンテンツやサイト内の情報の整理にも必要
- デザインやトンマナの統一
コンセプト設定が必要な理由を知ることで、より効率的にコーポレートサイトを運営できるようになります。ここからは、1つずつ理由について解説していきます。
コンセプトを設定することで、サイトのゴールが明確になります。それは、コンセプトを設定することで方針がぶれなくなり、「そもそも何を目的にしていたのか?」という視点にいつでも立ち返ることができるからです。
コーポレートサイトでは、企業の認知拡大やブランディングなどさまざまな目標を立てられます。さまざまな用途で利用できるからこそ、ゴールを決めておかないと目的を達成できないのです。
そのためには、一つのゴールを決めておく必要があります。コンセプトを設定することで、そもそもなんのためにコーポレートサイトを運営しているのかをいつでも思い出せるのです。
コンセプトがあれば、チーム内で方向性を共有できます。コーポレートサイトはひとりで運営するものではありません。それぞれ担当を決めて運営していくので、コンセプトをあらかじめ決めておかないと、どこに向かっていけばいいのか分からなくなってしまうのです。
たとえばサイトを運営していると、コンテンツ制作者やデザイン担当者が入れ替わることがあります。もし担当者によってコンテンツやデザインのテイストが変わってしまったら、ユーザーは混乱してしまうでしょう。記事によってあまりにテイストがちがうようなら、サイトを離脱してしまったり、別のサイトを利用したりするユーザーも出てきてしまいます。
そこでコンセプトがあれば、サイトのゴールが明確になるので、統一感のあるサイトを運営できます。引き継ぎも簡単になるので、関係者にとっても分かりやすいサイトになります。
コンセプトを決めておけば、コーポレートサイトにどんなコンテンツを掲載するか決める際の判断材料になります。その理由は、初めに設定したコンセプトにターゲットやコーポレートサイトの運営目的が反映されているからです。
コーポレートサイトを運営していると、さまざまな課題が現れます。その課題を解決するために、コーポレートサイトでコンテンツを掲載しますが、課題ばかりにとらわれていると、サイトに掲載している情報が錯綜してしまうでしょう。
たとえば「企業の知名度が低い」という課題に対し、別の企業がTwitterによる施策を行っていました。ところが、「お年寄りの生活をサポートする」というコンセプトを掲げている企業の場合、そもそもお年寄りがTwitterを使うことがあまりないと判断できます。
このように、コンセプトを決めておくことで自社のコーポレートサイトにどんなコンテンツが必要なのかがわかるようになるのです。
コンセプトによってコーポレートサイトのデザインやトンマナを統一することができます。それはコンセプトによって、「だれのために」「なんのために」というターゲットが明確になり、そのために必要なデザインが見えてくるからです。
コーポレートサイトによって、ターゲットや目的はさまざまです。たとえば「新卒者から優秀な人材を確保したい」という目的があるなら、若者向けを意識したデザインでなくてはなりません。一方、「40代男性のビジネスマンに企業の存在を知ってほしい」という目的の場合は、ビジネス色の強いデザインになるでしょう。
このように、デザインはコーポレートサイトの目的と密接に繋がっています。コンセプトがないままサイトデザインを制作しても、ターゲットに刺さらないので、本来の目的を達成できないのです。
コーポレートサイト制作でのコンセプト設定の仕方
コーポレートサイト制作においてコンセプトを設定する際は、6つのポイントを明らかにしていきます。
- だれのために
- なんのために
- どんな方法で
- ターゲットが得られるメリットは
- 競合とのちがい
- なぜうちの商品でなくてはならないのか
これらのポイントを理解することで、より最適なコンセプトを設定できるようになるでしょう。ここからは、それぞれのポイントについて解説していきます。
はじめに、「だれのために」を明確にするとためターゲット選定をおこないましょう。ターゲットを決めておくことで、目的やそれを達成させるための方法を決めやすくなります。反対に、ターゲットが決まっていないと最適な目的や方法が分かりません。
ターゲット選定の際のポイントは、以下の条件を細かく設定していくことです。
- 年齢
- 性別
- 職業
- 家族構成
- 趣味
- 住まい
人物像を明確にすると、次のステップで決めていく目的や方法を設定しやすくなります。
コーポレートサイト制作におけるコンセプト設定では、「なんのために」を明確にしましょう。ここでの「なんのために」とは、ユーザーの悩みやニーズを表しています。
たとえばスポーツジムを利用するユーザーには、以下のようにいくつかのニーズや悩みがあるでしょう。
- 体を鍛えてかっこよくなりたい
- 夏までに痩せて水着を着たい
- スポーツのために体を鍛えたい
- ボディービルの大会に出たい
- 運動して健康になりたい
- ひとりでは頑張れないので仲間を作りたい
上記のように考えつく悩みを並べてみると、すべて解決したいと思う方もいるかもしれません。ただコンセプト設定においては、上記のようなすべてのニーズや悩みを取り込むのは難しいです。そこで、書き出したユーザーニーズから一つだけ選び出します。
これにより、ターゲットの悩みやニーズがより明確になります。するとどんなコンテンツや情報が刺さりやすいかがわかるのです。
続いて「なんのために」を達成させるために、どんな方法を用いるのか考えていきましょう。コーポレートサイトの場合、サイトを通じて実現できる方法を考えることが大切です。
たとえば洗顔フォームを販売する企業でターゲットに「肌荒れを直したい」というニーズがある場合、肌荒れの原因や対策に関する情報を発信していくと問題を解決できそうです。ほかにも、お酒を販売している企業なら「何を選べばいいか分からない」というユーザーに対し、心理テスト形式で商品をおすすめするコンテンツを作成すれば利用してくれるでしょう。
このように、方法を考えるとコンテンツの方針が決まっていきます。
コーポレートサイトを通じて、ターゲットがどんなメリットを得られるのか考えていきましょう。ターゲットがどんなメリットを得られるのかを明らかにすることで、より訴求力のあるコンセプトになります。
もしどんなメリットを提供できるのか分からない場合は、ターゲットの悩みを書き出していきましょう。その際、以下の視点から洗い出すと考えやすいです。
- 不満
- 不安
- 不快
- 不便
これらの視点から悩みをピックアップし、それに対して「何を解決できるのか」がターゲットの得られるメリットになります。
競合他社とのちがいを明確にすることで、自社のオリジナリティを際立たせることができます。逆に言えば、ターゲットに自社のオリジナリティが伝わらないと、競合に埋もれてしまいます。
そのためには、競合や市場の調査をおこないましょう。その際、以下のポイントを明らかにしていくと効果的です。
- ターゲットから自社はどのように見られているのか
- 競合他社と共通しているのは何か
- 競合他社にしかない強みは何か
- 競合他社にできて自社にできないことは何か
ここであえて競合他社の強みを考えることで、自社のオリジナリティに気付くことができます。
競合分析の具体的な方法については下記の記事にて詳しく紹介しておりますので、あわせてご覧ください。
最後に、なぜ自社の商品でなくてはならないのかターゲットに訴求するようにしましょう。ここでは、上記で触れた「競合とのちがい」に絡めて考えることがポイントとなります。
たとえばサイト制作をおこなうある企業について、競合他社と比べて「従業員が少ない」「新卒採用者が少ない」というちがいがあったとします。一見この2点だけを考えると競合に劣っているように感じるかもしれません。
しかし、従業員が少ないことで、「他部署との連携が速い」というメリットが生まれます。また、中途採用者が多いことにより、「他業界への理解がある」という特徴も引き出せるのです。
このように、競合他社とのちがいをメリットに変えることで、「なぜうちの商品でなくてはならないのか」を明確にできます。
有名企業のコンセプト設定の事例を8つ紹介
最後に、有名企業やブランドが掲げているコンセプトの事例を8つご紹介します。
- スターバックス コーヒー ジャパン 株式会社
- キュービーネット株式会社
- 森永製菓株式会社
- ダイソン株式会社
- アサヒ飲料株式会社
- バルミューダ株式会社
- 株式会社大創産業
- P&Gジャパン
コンセプトだけでなく、それに伴うコーポレートサイトの特徴についても触れていきます。ぜひ参考にしてみてください。
「スターバックス コーヒー ジャパン 株式会社」
スターバックス コーヒー ジャパン 株式会社は、カフェチェーン店「スターバックス」で知られる企業です。
コンセプト | 第三の場所(サードプレイス) |
サイトの特徴 | オフィスで利用するためのコンテンツを掲載 |
スターバックスには、「第三の場所(サードプレイス)」というコンセプトがあります。これには「自宅やオフィス以外で仕事ができる場所」という意味が込められているのです。そのためスターバックスの主なターゲットは、カフェで仕事や作業をするビジネスパーソンになります。
こうしたコンセプトを踏まえて、コーポレートサイトにはオフィスで利用するためのコンテンツが掲載されています。会議や打ち合わせの際に飲み物が必要になることもあるので、利用してくれるでしょう。
このように、コンセプトがあれば掲載するコンテンツにも反映できます。
「キュービーネット株式会社」
キュービーネット株式会社は、ヘアカット専門店「QBHouse」を営む企業です。
コンセプト | 10分の身だしなみ |
サイトの特徴 | イラストにターゲットが反映されている |
QBHouseには、「10分の身だしなみ」というコンセプトがあります。これは美容室だと時間がかかると感じているユーザーに対して、素早く施術を行えるというメリットをアピールしています。
サイトの特徴は、トップページのイラストにターゲットが反映されていることです。QBHouseを利用するユーザーを書き込むことで、ターゲットに自分ごとにさせることができます。
「森永製菓株式会社」
森永製菓株式会社は、「inゼリー」などの商品を製造・販売しているメーカーです。
コンセプト | 10秒チャージ2時間キープ |
サイトの特徴 | 各ターゲットに合わせたカルーセルを表示 |
inゼリーには、「10秒チャージ2時間キープ」というコンセプトがあります。これは、忙しい社会人が手軽に食事をできるというメリットが込められています。
サイトの特徴は、各商品のターゲットに合わせたカルーセルを表示していることです。女性向けの商品なら女性タレントを起用し、筋トレを意識したユーザーをターゲットにした商品には男性タレントが起用されています。
「ダイソン株式会社」
ダイソン株式会社は、「ダイソン」などの掃除機で知られているメーカーです。
コンセプト | 吸引力の落ちないただ一つの掃除機 |
サイトの特徴 | ペットと暮らす家族をターゲット |
ダイソンには、「吸引力の落ちないただ一つの掃除機」というコンセプトがあります。このコンセプトにより、使い続けても吸い込みづらくなることがないというメリットが伝わります。
サイトの特徴は、ペットと暮らす家族をターゲットにしていることです。ペットの毛によって掃除機が吸い込みにくくなることがあります。こうした悩みに触れることで、ユーザーに興味を持ってもらいやすくなります。
「アサヒ飲料株式会社」
アサヒ飲料株式会社は、「WANDA」などのコーヒーで知られているメーカーです。
コンセプト | 朝専用缶コーヒー |
サイトの特徴 | 商品のパッケージに合わせてデザイン |
WANDAのモーニングショットには「朝専用缶コーヒー」というコンセプトがあります。これにより、そのほかのメーカーの缶コーヒーとの差別化ができるようになったのです。また、朝にWANDAの缶コーヒーを買う習慣がついたユーザーもいます。
サイトの特徴は、商品のパッケージに合わせてデザインしていることです。これにより、商品名を知らないユーザーでもページにたどり着けるようになっています。
「バルミューダ株式会社」
バルミューダ株式会社は、家電ブランド「バルミューダ」で知られている企業です。
コンセプト | ワンランク上の美味しいパンが焼ける |
サイトの特徴 | 料理好きの方へアプローチ |
バルミューダには、「ワンランク上の美味しいパンが焼ける」というコンセプトがあります。これはただパンを焼くだけでなく、おいしいパンを食べられるというメリットが盛り込まれているのです。
サイトには、バルミューダの製品を使用して作った料理が紹介されています。これにより、料理が好きな方にアプローチできます。
「株式会社大創産業」
株式会社大創産業は百円ショップ「Daiso」で知られている企業です。
コンセプト | 主婦のためのゲームセンター |
サイトの特徴 | ママ向けコンテンツ「ママタス」 |
Daisoには、「主婦のためのゲームセンター」といコンセプトがあります。日々節約にいそしむ主婦のため、100円で楽しい体験をしてもらいたいという思いが込められているのです。
サイトの特徴は、「ママタス」というコンテンツがあることです。育児をおこなうママに役立つコンテンツをまとめていて、コンセプトのターゲットが反映されています。
「P&Gジャパン」
P&Gジャパンはアリエールなどの洗濯洗剤を製造、販売しているメーカーです。
コンセプト | 洗剤は鮮度の時代へ |
サイトの特徴 | ターゲットの悩みにフォーカス |
アリエールにはジェルボール型洗剤という商品があります。この商品には「洗剤は鮮度の時代へ」というコンセプトがあります。これは洗剤や柔軟剤をかけ合わせることで効果が打ち消されることが解決できるというメリットが盛り込まれています。
サイトの特徴は、ターゲットの悩みにフォーカスしていることです。これにより、商品のメリットを感じられるようになります。
まとめ
この記事では、コーポレートサイトにおけるコンセプト設定について解説していきました。コンセプト設定をおこなう際のポイントは、以下のとおりです。
- ターゲットが得られるメリットを盛り込む
- 競合とのちがいを明確にする
- なぜうちの商品でなくてはならないのかPRする
上記のポイントを取り込むことで、ターゲットに刺さるコンセプトを作り出すことができます。コンセプトに共感してもらえば、企業やブランドのファンを育てることができるでしょう。これからコンセプトを考えようと思っている方は、ぜひ今回ご紹介したポイントを取り入れてみてください。
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