
ホームページのリニューアルに使える補助金一覧|補助金を使って低コストでサイト改善
ホームページのリニューアルを検討している方に、ぜひ知っておいてほしいのが「補助金」の存在です。企業のホームページリニューアルでは、費用がかかることが多いものでしょう。一定の条件を満たせれば、補助金を利用できる場合があり、コストをおさえてホームページをリニューアルすることができます。
- ホームページのリニューアルを検討している人
- コストをおさえてリニューアルをしたい人
- 利用できる補助金について知りたい人
そこで、この記事では、ホームページリニューアルに使える補助金について解説します。あわせて、注意点や使い方、使用事例などにも触れていくため、参考にしてみてください。
ホームページリニューアルに使える補助金一覧

ホームページのリニューアルには、費用がかかることが多いため、補助金を活用することがおすすめです。とはいえ、実際にどのような補助金が設けられているかさっぱりわからないといった方も多いでしょう。
ここでは、ホームページリニューアルに活用できる代表的な補助金をご紹介します。
小規模事業者持続化補助金
ホームページリニューアルで使える補助金として、まず挙げられるのが「小規模事業者持続化補助金」です。
小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者や個人事業主が新しい取り組みや経営の改善をおこなう際に活用できる補助金のことを指します。ホームページのリニューアルも対象となり、最大で50万円の補助を受けることが可能です。
小規模事業者補助金は、広告宣伝費やWebサイトの制作費、SEO対策など、幅広い用途に利用可能です。そのため、ホームページリニューアルに必要な経費を大きくカバーできます。
ただし、申請には事業計画書の提出が必要であり、申請書類の作成には手間や時間がかかります。また、審査もあるので、スピーディーにリニューアルの資金が手に入るといったわけではありません。
事業再構築補助金
企業がホームページをリニューアルする際に、利用できる補助金の一つが「事業再構築補助金」です。
事業再構築補助金は、コロナ禍で影響を受けた中小企業や個人事業主が新たなビジネスモデルや事業再編に取り組む際に利用できる補助金です。ホームページリニューアルを通じて、オンライン販売や新たなサービス提供をおこなう場合も、事業再構築補助金の対象となります。
補助金額は、事業の規模や内容によって異なり、大きなプロジェクトであれば数千万円に及ぶ補助金を受け取れる場合もあります。事業再構築補助金は、企業が大規模な転換や成長を目指す際に効果的な支援です。
しかし、申請には詳細な事業計画書が必要であるうえに、競争率も高めです。審査に通過するためにも、しっかりとした準備が求められます。
成長分野進出枠
成長分野進出枠は、事業再構築補助金の一環として提供される補助金です。特に、成長が期待される分野に進出する際に活用できる補助金といえます。成長分野進出枠は、「通常類型」と「GX進出類型」の2つに分類され、それぞれ異なる対象と目的があります。
それぞれの違いは以下の通りです。
通常類型 | 新たな市場や分野への進出に対して補助がおこなわれる。ホームページのリニューアルを通じて新しい事業分野に挑戦する場合も、活用可能。 |
X進出類型 | グリーン分野への進出を支援することを目的としている。環境に配慮した新事業の立ち上げや、関連するWebサイトの構築・リニューアルに利用可能。 |
実際に受けられる補助金額や条件は、事業の規模や進出分野に応じて異なります。ただ、成長が期待される分野に進出する予定であれば、事業展開のための心強い資金源となるでしょう。
IT導入補助金はリニューアルに値しないので注意!

ホームページリニューアルの補助金としてのイメージがある「IT補助金」には注意が必要です。
IT導入補助金は、企業が生産性向上や業務効率化を目的としてITツールやシステムを導入する際に活用できる補助金です。しかし、ホームページのリニューアルそのものには直接適用されません。
IT導入補助金が受けられるケースとして挙げられるのは、以下のようなケースです。
- 業務管理システムの導入
- 予約システムの導入
- ECサイトの構築
デザイン変更やコンテンツの更新を目的としたリニューアルは対象外です。ただし、以下のようなケースであればホームページのリニューアルであっても、IT導入補助金を派生的に利用できる場合があります。
- ITツールの導入に関連してホームページの機能を改善する場合
- 特定のシステムを導入することでWebサイトの運用が効率化される場合
ホームページのリニューアルを検討する際には、IT導入補助金の対象か否かを慎重に確認しましょう。
ホームページリニューアルの補助金の使い方、利用方法
ホームページリニューアルに利用できる補助金を効果的に活用するためには、申請の流れやスケジュールをしっかりと把握することが重要です。
ここでは、代表的な補助金である「小規模事業者持続化補助金」「事業再構築補助金」「成長分野進出枠」の申請方法やスケジュールについて詳しく解説します。
小規模事業者持続化補助金
ホームページリニューアルの補助金として活用できる「小規模事業者持続化補助金」は、申請書類の準備が必要です。提出先は商工会議所もしくは商工会であり、オンライン対応は受け付けていないことが多いため、実際に足を運んで申請対応をおこなう必要があります。
- 申請方法
小規模事業者持続化補助金の申請は、地域の商工会議所や商工会を通じておこないます。
まず、事業計画書を作成し、ホームページリニューアルにかかる費用を明示します。その後、地域の商工会議所に相談し、必要なアドバイスを受けながら申請書類を完成させます。
- スケジュール
補助金の募集は年に数回おこなわれることが多く、申請期間やスケジュールはあらかじめ決まっています。以下は一般的なスケジュールの例です。
【小規模事業者持続化補助金の一般的なスケジュール】
項目 | 期間・期限 |
申請期間 | 募集開始から約1~2ヶ月間 |
審査期間 | 申請締切後、約1~2ヶ月 |
交付決定 | 審査終了後、約1ヶ月以内 |
実施期間 | 交付決定後、最大で半年程度 |
事業報告書提出 | 実施期間終了後、約1ヶ月以内 |
申請期間は募集開始からわずか1~2ヶ月程度です。そのため、きちんと情報収集をしてスケジュールを把握し、申請期間内に必要書類が提出できるように準備しておかなければなりません。
また、審査には1~2ヶ月かかるため、申請書類を提出してすぐに受給可否の結果が分かるわけではない点に注意が必要です。
事業再構築補助金
事業再構築補助金を利用する際、小規模事業者持続化補助金とは異なり、オンラインで申請します。社内で申請が完結するといったメリットがある一方、必要なIDなどを取得しなければならないなど、必要な対応が増えるため注意しましょう。
- 申請方法
事業再構築補助金は、オンラインで申請がおこなわれます。まず、GビズIDを取得し、事業計画書を作成します。計画書には、リニューアルによりどのような事業再構築がおこなわれるのかを具体的に記載します。次に、申請サイトにアクセスし、必要な書類をアップロードします。
- スケジュール
事業再構築補助金も年に数回募集されます。スケジュールは下記のようになります。
【事業再構築補助金の一般的なスケジュール】
項目 | 期間・期限 |
申請期間 | 募集開始から約1~2ヶ月間 |
審査期間 | 申請締切後、約2~3ヶ月 |
交付決定 | 審査終了後、約1ヶ月以内 |
実施期間 | 交付決定後、約1年以内 |
事業報告書提出 | 実施期間終了後、約2ヶ月以内 |
申請期間は、小規模事業者持続化補助金同様に1~2ヶ月程度です。しかし、審査期間は2ヶ月以上がかかるため、仮に申請が通っても受給までに期間を要します。
速やかに補助金を受給したい方にとっては、やや難点となるかもしれません。
成長分野進出枠
成長分野に該当するのは、「食品」「医薬品」「電子技術」「環境」「福祉機器」「ロボット」などです。成長分野への進出を検討している場合は、以下の申請方法・スケジュールを確認したうえで、受給のための準備を進めてください。
- 申請方法
成長分野進出枠の申請は、事業再構築補助金の一環としておこなわれ、オンラインでの申請が基本です。GビズIDを取得し、詳細な事業計画書を作成します。特に、成長が期待される分野への進出やGX進出(グリーン分野への進出)に関する具体的なプランを盛り込み、申請します。その後、申請書類をオンラインポータルにアップロードし、必要な書類を提出します。
- スケジュール
成長分野進出枠のスケジュールは以下の通りです。
【成長分野進出枠の一般的なスケジュール】
項目 | 期間・期限 |
申請期間 | 募集開始から約1~2ヶ月間 |
審査期間 | 申請締切後、約2~3ヶ月 |
交付決定 | 審査終了後、約1ヶ月以内 |
実施期間 | 交付決定後、約1年以内 |
事業報告書提出 | 実施期間終了後、約2ヶ月以内 |
申請期間や審査期間、交付決定までの期間などについては、他の2つの補助金と大差ありません。ただ、進出する分野における具体的なプランを明示しなければならないため、徹底した準備が重要です。
必要に応じて、商工会議所や商工会、民間の創業支援サービスなどに相談してみることをおすすめします。
ホームページリニューアル補助金の使用事例

ホームページリニューアルに補助金を活用することは、オンライン環境を強化し、ビジネスの成長につながります。補助金を利用してリニューアルをおこなった事例は、他の企業にとっても参考になるケースが多いです。
ここからは、小規模事業者持続化補助金と持続化補助金を活用した具体的なホームページ制作の採択事例を紹介します。
和菓子メーカーの事例
小規模事業者持続化補助金の利用においては、国内の和菓子メーカーの事例が参考になります。
同メーカーでは、女性客を中心に取り込むことを目的として、ホームページのリニューアルを実施しました。
単純に「ホームページの見栄えを良くする」「機能性を高めるだけ」といったリニューアルではない点が注目されています。「女性客を集める」といった、これまでにはなかった客層に目を向け、新しい販路開拓を推進することを目的としている点が評価されたと考えられます。
小規模事業者持続化補助金を活用してホームページをリニューアルした後は、戦略通りに女性客の集客を実現しました。注文数やホームページの平均アクセス数など、ターゲットである女性客からの反響が向上したとの報告があります。
町工場の事例
小規模事業者持続化補助金の利用事例として、老舗町工場のケースも挙げられます。
この町工場には昔作ったホームページがあるものの、現時点ではほとんど更新をしていない状況でした。アクセスもほとんどなく、集客の課題が大きいことからリニューアルの実施を検討することになったのです。
小規模事業者持続化補助金に申請し、無事利用ができるということで、ホームページのリニューアルを実施しました。
老舗町工場としての魅力が伝わる設計に変更し、なおかつ打合せやオンライン会議、お問い合わせなどがホームページ上からおこなえるように変更しています。コストを抑えながら使い勝手の良いホームページにリニューアルできるのは、小規模事業者持続化補助金の魅力です。
まとめ
ホームページリニューアルに補助金を活用することで、費用負担を軽減しながら効果的なサイト改善を実現できます。特に、小規模事業者持続化補助金や事業再構築補助金は、事業の成長や新たな分野への進出を支援する心強い制度です。
申請方法やスケジュールをしっかりと把握し、適切な計画を立てることで、補助金が利用できるチャンスが高まり、ビジネスの発展にもつながるでしょう。
また、補助金の利用準備と同時に、信頼できるWeb制作会社選びも慎重におこないましょう。大切なホームページのリニューアルを任せられるような、実績豊富かつ技術力の高い制作会社に依頼してください。
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