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Update: 2024/4/19

【3社の成功事例付】BtoB向けECサイト構築の基礎を解説

「BtoB向けECサイトの構築ってどんな方法があるの?」
「BtoB向けECサイト制作の費用相場ってどれくらいなの?」

このような疑問をお持ちではないでしょうか。

本記事では、BtoB向けECサイトの構築をお考えの人に向けて、ECサイトの特徴から構築パターン、そして成功事例までを徹底解説していきます。

  • BtoB向けECサイトの特徴と現在の需要について知りたい人
  • BtoB向けECサイトの主要な4つの構築パターンを知りたい人
  • BtoB向けECサイト制作の費用相場と成功事例を知りたい人

本記事を読むことで、自社商品やサービスを販売するために必要なECサイトの基礎知識をすべて把握することが可能です。以下にて詳しく見ていきましょう。

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BtoB向けのECサイトの特徴や需要について

ECサイトの設計図

まず、BtoB向けECサイトとは「企業向けに提供されるショッピングサイト」のことを指します。以下では、BtoB向けECサイトの特徴や需要について下記の観点から解説していきます。

特徴・需要について
  • BtoCサイトとの違い
  • BtoB向けECサイトの市場規模
  • BtoB向けECサイトを運用するメリットデメリット

BtoB向けECサイトの特徴、需要について詳しく見ていきましょう。

BtoCサイトとの違い

BtoB向けECサイトとBtoC向けサイトとの違いは下記の通りです。

  • BtoB向けECサイトは購入前に見積書の作成機能が必要
  • BtoB向けECサイトの方がリピート注文の需要が高い
  • BtoB向けECサイトは顧客によって販売商品や価格を変えられる

このように、BtoB向けECサイトとBtoC向けECサイトでは、機能面においてさまざまな違いがあります

上記のほかにも、BtoB向けECサイトでの購入の場合、上長の承認を得る必要性を考え、「承認機能」を仕組みとして設計する場合もあります。

BtoB向けECサイトの市場規模

経済産業省の調査によると、BtoB向けECサイトの市場規模は、令和元年が353兆円、令和2年が334.9兆円となっており、前年比で5.1%減少したことが分かっています。

ちなみに、BtoC向けECサイトの市場規模は、令和2年が19.3兆円、令和2年が19.4兆円となっており、ほぼ横ばいの数値になっています。

なお、ECサイトの市場規模自体がBtoB、BtoCともに減少傾向ではありますが、令和2年では「外出自粛の呼びかけ」「ECサイトの利用推奨」などの動きがあったことで、物販系分野の市場規模に限っては増加傾向にあります。

BtoB向けECサイトを運用するメリット・デメリット

次に、BtoB向けECサイトを運用するメリット・デメリットについて見てみましょう。

メリット

BtoB向けECサイトを運用するメリットは下記の通りです。

  • 大幅な業務効率化につながる
  • 人為的なミスを減らすことができる
  • Q&Aや商品紹介ページを掲載することで人件費を削減できる
  • 商品の売上やユーザーの動向を正確に把握できる

このように、BtoB向けECサイトを運用することで、さまざまな業務をカットし、効率化することが可能です。ECサイトの運用に加え、チャットbotを取り入れることで更なる人件費カットにつなげることもできるでしょう。

デメリット

BtoB向けECサイトを運用するデメリットは下記の通りです。

  • 導入に費用がかかる
  • 外注か内製かの判断を行うなど工数がかかる
  • 電話・メールなどの販売から切り替える場合は顧客サポートが必要

ECサイトは決済システムなどを導入する必要があるため、ホームページやコーポレートサイトよりも多くの費用がかかる傾向にあります。大体の費用相場については後ほど詳しく解説しますので、ぜひそちらを参考にしてみてください。

BtoB向けのECサイトを構築するならどのようなタイプを選ぶ?

ECサイトでできることを表しているイラスト

BtoB向けECサイトには下記のようなタイプがあります。

  • オープン型
  • クローズ型
  • モール型
  • マーケットプレイス型

販売する商品・サービスや企業の特性により適するタイプは異なるため、以下にてそれぞれのタイプを確認しておきましょう。

オープン型

オープン型とは、無料かつ商用としての利用が可能なオープンソースで、基本的に会員登録をせずに購入が可能です。「購入者の情報」「配送先の情報」などの入力のみで購入でき、手軽さが特徴です。

メリットは、無料であるため長期間にわたって利用した場合でもライセンス費がかからない点です。また、カスタマイズの自由度が高いため、デザインにこだわりたい人に向いています。

ただし、思い描くようなECサイトを構築する場合は専門知識が必要になることに加え、公開されているプログラムにバグがあった場合はサイトを運営することができなくなるというデメリットがあります。また、自社でセキュリティ面の対策をする必要があるため、外注する場合は定期的なコストがかかる点にも注意しておきましょう。

クローズ型

クローズ型とは、そのサイトの会員や法人しか閲覧することができないECサイトです。クローズドな環境であることからクローズ型サイトと呼ばれており、会員登録していないユーザーからのアクセスを完全にブロックする方式となっています。

ECサイトの入口となるページに設置されている「ユーザー名」「ログインパスワード」などを入力することでユーザーはログインすることが可能になります。

ちなみに、クローズ型に近いタイプとして「セミクローズド型」のWebサイトもあります。セミクローズド型とは、ECサイトの一部のみを公開し、特定のページを閲覧する際には会員登録およびログインが必要になるタイプのECサイトです。

たとえば、トップページや商品の一覧ページをオープン型と同じように公開しておき、ユーザーが商品の詳細ページをクリックした際に「会員登録をしてください」といったようなメッセージをポップアップで表示するのがセミクローズド型のECサイトです。

マーケットプレイス型

マーケットプレイス型とは、すでに完成されたECサイトのスペースを借りて自社の商品を販売する方法です。マーケットプレイス型の代表といえばAmazonでしょう。

これまでに紹介した「オープン型」「クローズ型」などのECサイトは、自社で集客をしたり、Webサイトのデザインを作成したりする必要がありましたが、マーケットプレイス型の場合はそういった手間が一切かかりません。

Amazonで商品を購入したことがある人はご存知かと思いますが、どのページを見ても記載されている内容や画像のレイアウトはすべて同じになっているからです。

もちろん永久無料で利用できるわけではありません。費用は、サプライヤー(ECサイトを提供する側)によって異なりますが、基本的には出品手数料(売れた商品の数%)や、出品料などで徴収されることが多いです。

マーケットプレイス型を利用する一番のメリットはリーチできる顧客のボリュームが圧倒的に大きい」という点です。たとえば、Amazonで商品を出品すれば、非常に多くのユーザーに自社の商品をアピールすることができます。Nielsenの調査によると、Amazonにはおよそ5,000万人の利用者がいますから、自社で作成したECサイトで出品するのとは集客力に歴然の差があるといえます。

また、マーケットプレイスを運営する企業の倉庫に商品を納品できる場合は、発送作業も行ってくれますから、購入後の工数削減にもつながります。加えて、自社で商品を保管する必要もないなど、事業者にとって何かとメリットが多いです。

ただし、マーケットプレイス型にも大きなデメリットが1つあります。それは「多くの商品が購入されたとしても、顧客のファン化に繋がりにくい」という点です。皆さんも定期的にAmazonで購入する商品があるかと思いますが、わざわざその商品のホームページを訪れたり、その商品の店舗に行ったりする機会は少ないはずです。これは、商品を販売するうえで大きなデメリットであるといえるでしょう。

モール型

モール型は、マーケットプレイス型と同様に完成されているECサイト上で自社の商品を販売するタイプです。大きな違いとしては、「マーケットプレイス型よりも商品ページのカスタマイズ機能が充実している」という点が挙げられます。

モール型として有名な楽天市場と、マーケットプレイス型で有名なAmazonを見比べてみると分かりますが、Amazonの商品ページは統一性が高いのに対し、楽天市場は商品ページによってデザインが大きく異なります。

また、マーケットプレイス型と同様に集客する必要がないため、一度モール型で出品してしまえば、その後は定期的なメンテナンスと商品の入れ替えだけで大きな手間がかからないというメリットもあります。ただし、モール型はデザイン性が高い分、マーケットプレイス型よりも初期費用が高いというデメリットがあります。

モール型は、商品ページで自社の特色が出せる分、マーケットプレイス型よりもファン化を狙いやすいですが、やはりオープン型やクローズ型に比べるとファンにはなってもらいにくいでしょう。

BtoB向けECサイトの構築を考えている人は、以下の記事も併せてご覧ください。

BtoB向けのECサイトを構築する際の費用相場

PCから案内をしている男性のイラスト

以下では、BtoB向けのECサイトを構築する場合の費用相場を紹介していきます。

構築する際の費用相場について
  • モール型
  • オープン型
  • フルスクラッチ(オリジナルサイトの制作)

これらの費用相場を紹介していきますので、これからサイト制作をする人はぜひ参考にしてみてください。それでは見ていきましょう。

安く抑えたいならモール型がおすすめ(10万円以下で構築可能)

ECサイト作成のコストを安く抑えたい人には10万円以下で構築が可能なモール型がおすすめです。モール型は「Yahooショッピング」「楽天市場」などのECサイトが該当します。

モール型の場合は、集客を行う必要がないため、小規模の事業者やECサイト運営初心者の人でも安心して利用することができます。

費用相場も低いため「とりあえずECサイトで販売を開始してみたい」という人にも向いています。ただし、モール型のECサイトは商品を売り上げた際に「手数料が発生する」という点には十分に留意しておいてください。

オープン型なら100万円以上

オープン型の費用相場はおよそ100万円以上です。前述の通り、オープン型はプログラミングに必要なソースコードが無料で公開されています。

代表的なオープンソースは「E-CUBE」「Magento」などが有名で、どちらも無料でソースコードが公開されています。

オープン型はカスタマイズ性が高い分、プログラミングの知識を必要とするため、誰でも簡単にECサイトが構築できるというわけではありません。加えて、無料での公開となっているため、サイト上で不具合が起きたとしてもサポートを受けられない可能性が高いです。

また、オープンソースで構築したECサイトには集客力が備わっていないため、SEO対策などを独自で施していく必要があります

フルスクラッチでゼロから構築する場合は数千万円以上

フルスクラッチでECサイトを構築すると、数千万円以上かかる場合があります。フルスクラッチとは、ECサイトのデザインやシステムをすべてオリジナルで構築する手法を指しています。

フルスクラッチの場合、技術的な制限がないため、基本的にはどのような要件にも対応可能です。しかし、初期費用として1,000万円単位のお金がかかるため、どの作成方法よりも費用がかかる点に留意しておきましょう。ECサイトの規模によっては数億円もの初期費用がかかることもあります。

完全オリジナルで構築できるため、自社の商品イメージを投影しやすいというのは大きなメリットですが、費用対効果については検討の余地があるため、よく考慮した上で構築にとりかかりましょう。

BtoB向けのECサイトの成功例

EC カートと街並み

以下では、BtoB向けECサイトの成功例を紹介していきます。
今回紹介するのは、以下の3社です。

BtoB向けECサイトの成功例
  • モノタロウ|工業用関節資材通販サイト
  • 熊本馬刺しドットコム|食品通販サイト
  • ミスミ|金型用精密機械部品販売サイト

それでは見ていきましょう。

モノタロウ|工業用間接資材通販サイト

モノタロウは、工業用の間接資材を販売しているECサイトです。BtoB向けの商品を約2,000万点以上取り扱っており、そのうち約35万点をモノタロウの自社商品として販売しています。

モノタロウが成功した理由は下記の通りです。

  • シーズンごとに人気商品をまとめて特集している
  • トップページの左側と中段付近に細かくカテゴリーが記載されている
  • 注文コードと数量を指定するだけの「クイックオーダーシステム」がある
  • 顧客からの問い合わせは専用のフォーム、チャット、電話で対応している

決済方法は、「クレジット決済」「定期振り込み」「銀行振込」などから選択することが可能です。

熊本馬刺しドットコム|食品通販サイト

熊本馬刺しドットコムは、株式会社利他フーズが運営している「業務用馬刺し専用」のECサイトです。当初はBtoC向けにも行っていましたが、現在はBtoBに特化したECサイトになっています。

熊本馬刺しドットコムが成功した理由は下記の通りです。

  • 「楽楽B2B」を導入して受発注にかかる作業効率を改善させている
  • メルマガを配信することで商品を定期的にアピールしている
  • 商品画像にこだわることでユーザーへの訴求力を高めている

決済方法は「クレジット決済」「代金引換」「銀行振込」などから選択することが可能です。

ミスミ|金型用精密機械部品販売サイト

ミスミは、株式会社ミスミグループが運営している「金型用精密機械部品」のECサイトです。2010年から自社商品に加え、他社商品を扱うことでシェアの急拡大に成功しています。

ミスミが成功した理由は下記の通りです。

  • 「高品質」「短納期」「低コスト」での提供を維持している
  • 業界でトップクラスの規模と商品数を誇っている
  • たくさんある商品の中から素早く探せるようにシステム設計されている

ミスミは「システム設計」「コンセプト」などにおいて、ECサイト構築の良いお手本になるでしょう。

まとめ

本記事では、「BtoB向けECサイトを運用するメリット・デメリット」「ECサイトを構築する際の費用相場」などを紹介してきました。

先ほど紹介したECサイトからも分かる通り、BtoB向けECサイトはユーザーの立場に立ったサイト設計がとても重要になります。つまり「自社の商品をどう売り出すか」というよりも「ユーザーはどのような販売方法を求めているか」を考えることが大切なのです。

THINkBALは、ユーザーの立場に立ったサイト設計を得意としております。ECサイトの構築をお考えの人はまずお気軽にご相談ください。

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ECサイト 資料画像

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著者
Digital Magazine editorial departmentDigital Magazine 編集部
Digital Magazineの企画・執筆・編集をしています。Webサイト制作、UX/UIデザイン、コンテンツマーケティング、SEO対策、SNS運用、広告運用に強みを持ったメンバーが、デジタルマーケティング全般の最新情報やノウハウをわかりやすくお届けします。
監修者
Miyazaki Norifumi宮崎 典史
THINkBAL代表。Web制作会社でWebサイト構築を学び、株式会社電通に出向。ナショナルブランドのWebサイトを数多くプロデュース。担当領域は、Webコンサルティング・戦略立案・プロジェクトマネジメント・UXリサーチ・情報設計・制作ディレクション。

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