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Web制作
Update: 2024/4/28

データベースとは?重要性や使い方を学んでWordPressでのサイト制作を効率化しよう

WordPressでサイト制作を行うときなどには、「データベース」という言葉を耳にする機会も多いでしょう。Web制作において利用されることも多く、重要な役割を担うものです。データベースを活用する際には、おさえておきたいポイントがあります。

  • データベースの種類を知りたい人
  • ファイルとの違いが分からない人
  • データベースの役割と重要性について知りたい人

WordPressでサイト制作を検討する方は、ぜひ参考にしてください。

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データベースとは

データベースファイルを分けているイラスト

従来、情報は多ければ多いほどビジネスなどでも有利に働くものです。しかしながら、情報が多くなり過ぎると管理するのは容易ではありません。きちんと管理しなければ、必要なときに情報が取り出せず不都合が生じます。

そのようなときに有効なものがデータベースです。情報を分かりやすく整理しておくことで、情報を取り出すことが容易になります。データベースはサイト制作などにも重要となるため、ポイントや役割などはしっかりと理解しておきましょう。

データベースとは
  • データベースとは?
  • データベースの種類
  • ファイルとの違い

データベースとは?

データベースとは、特定の条件で集めたデータをあとで使いやすいように、整理して収納したものです。データにもさまざまなものがあり、電話帳や住所録なども含まれます。なかでもコンピューター上で管理するものを、データベースと呼ぶことが一般的です。

また、データベースにはいくつかの種類が存在しており、操作時には「SQL」などの専用の言語が必要なことがあります。「SQL」はシステムの基礎となるもので、検索や削除を行うときに用います。データベースで使用される機会も多いため、基礎的な知識は学んでおきましょう。

加えて大量の情報を扱うデータベースを運用するときには、専用の管理システムが必要です。人間が紙で情報を管理する場合には、人為的なミスが起こる可能性がありますが、管理システムを用いれば自動で管理できるため、ミスを防ぐのにも有効です。

データベースの種類

データベースには、以下の3種類があります。

【階層型データベース】

データを階層ごとに分けて管理するタイプです。ツリーのような形をしているため、ツリー構造とも呼ばれます。階層型は会社でいう組織図のような構造をしており、「1(上層):複数(下層)」の形で情報を管理します。

上層から特定の下層データへのルートは1つしかないため、データ検索などを素早く行えるのが特徴です。

【ネットワーク型データベース】

関連するデータを相互に結び付ける形で管理するタイプです。階層型と異なり、「複数:複数」での管理ができます。そのため、階層型では下層から上層への分岐はできませんが、ネットワーク型では可能です。

【リレーショナル型データベース】

Excelのように表の形で情報を管理するタイプです。テーブルやフォールド、レコードと呼ばれるものがあり、それぞれに該当するデータを振り分けて管理します。

ファイルとの違い

ファイルとは、画像やテキストなどのデータを保存するためのソフトです。データの保存だけでなく、保存先の振り分けや暗号化、ファイルの圧縮などができます。ファイルは、単体で構成されたデータをインデックス化して管理します。例えばExcelなどがファイルに該当するものです。

対してデータベースは、ファイルより広い意味合いで使われるもので、文字や画像などを別々のデータに分けて管理します。作成するときにも作成ツールを使用し、テーブルを用いて作成を行うことが一般的です。

データベースとファイルは、組み合わせて利用されることがあります。例えばデータベースから必要な情報を引き出し、ファイルに保存して利用するなどです。双方をうまく組み合わせることで、さらなる効率化が図れます。

データベースの役割や重要性

システム内のデータベース
Relationships between tables in mysql database on server side

データベースを活用する際は、はじめに役割や重要性について理解することが大切です。さまざまな役割を担っているため、きちんと理解することでより効果的に活用できます。結果的には、業務効率の向上にもつながります。

これからデータベースの活用を検討する方は、役割や重要性についても理解を深めておきましょう。

データベースについて
  • データベースの役割
  • データベースの重要性

データベースの役割

データベースの役割としては、主に以下の3つが考えられます。

  • データの収納
  • データの抽出
  • 情報の収集や編集

以下でそれぞれの役割について詳しく見ていきましょう。

データの収納

データベースは、さまざまな役割を担っています。まずはデータの収納です。最近では、ビッグデータと呼ばれる大量のデータを扱う機会も多くあります。活用することで、ビッグデータを収納し管理することも容易です。

データの抽出

データベースには、抽出という役割もあります。大量のデータを単に収めただけでは、必要なときに情報を取り出すことが困難です。収納時に整理し振り分けることで、必要なときに取り出しやすくなります。

例えばWordPressのデータベースでは、情報の取り出しを容易にするために、「ラベリング」を施して格納されます。ラベリングがされると、名称ごとに振り分けて格納されるため、探したい情報のコードを入力するだけで情報を引き出すことが可能です。

情報の編集や共有

集めた情報の編集、および共有をしやすくするのもデータベースの役割です。データベースに収納したデータは、アプリケーションに呼び出すことができ、情報の編集や共有が可能になります。

データベースの重要性

 大量のデータを扱いやすくするため、データベースは重要です。たとえば、電話帳や住所録など大量のデータを取り扱う機会は多くありますが、集めたデータを整理し、ほしい情報がすぐ見つかるように工夫されたデータベースがあれば、探す手間や時間を省けます。

また、データベースの「同時実行制御」機能を活用すれば、複数人でのデータ編集も可能です。「同時実行制御」機能は、あるユーザーが情報を更新しているときに他のユーザーが更新できない機能なので、同時編集を防止し、矛盾が生じることがありません。

さらに、データベースはバックアップも担っているため、データの消失による社会的な信用の低下を防ぐことができます。例えば人的なミスや災害、ウィルス感染などさまざまなケースでデータの消失リスクがあります。しかし、データベースを活用すれば、データのバックアップを行うことができ、リスクに備えられますよ。

WordPressでのデータベースの仕組み

PCとデータベースの仕組み

データベースには、WordPressが利用されることが多くあります。WordPressのデータベースでは、情報の管理を円滑にするために「データテーブル」を用います。

データテーブルとは、管理しやすいようにラベルを付けた引出のようなもので、多くの種類があります。

データベースの仕組み
  • データベースの主要なテーブル
  • それぞれの役割

ここでは、それぞれの特徴や役割について解説していきます。

データベースの主要なテーブル

データベースには、主要となるいくつかのテーブルが存在します。主要テーブルを抑えておけば、データベースを作成するときに作業がスムーズになります。

それぞれの役割

テーブルは、主にリレーショナル型データベースに用いられるものです。データの検索能力を向上させ、重複を避ける仕組みとして幅広く利用されています。

たとえばテーブルは、「フィールド」と呼ばれるもので構成されています。フィールドとは、データの最小単位のことで、Excelで例えるならセルにあたるものです。フィールドをもとにして、「カラム(列)」「レコード(行)」が構成されています。

「カラム」は、Excelでいうところの列にあたるものです。属性という意味も含んでおり、垂直方向のデータを示します。一方「レコード」は、Excelで例えると行にあたるものです。ロウと呼ばれることもあり、水平方向のデータを示しています。

テーブルが担う役割は、それぞれ以下のようになります。

wp_posts

投稿・固定ページの本文、カスタムメニューやカスタム投稿が収納されるテーブルです。主に投稿に関連するデータが収納されます。例えば、著名者や投稿した日時、更新日に加え、投稿タイプなどの情報です。

wp_options

パーマリンクやサイト名などの情報が入るテーブルです。主にWordPress管理画面にある設定、一般設定で入力した内容が収納されます。なおプラグインが設定を書き込むときに、使用されることもあります。

wp_links

主にリンク関連のデータが入るテーブルです。一部のプラグインで使用されています。

wp_comments

投稿へのコメントが記録されるテーブルです。コメント投稿者やIP、メールアドレスや内容などさまざまな情報が保存されます。加えて、投稿日などの細かい情報も保存が可能です。

wp_terms

タグやカテゴリの名前、スラッグを記録するテーブルです。管理画面から新規でカテゴリやタグを追加することで記録できます。

wp_term_taxonomy

wp_termsに記録されたものが、「カテゴリなのか」「タグなのか」という情報を保存しています。

wp_users

管理者のユーザー名やメールアドレス、パスワードなどが保存されたテーブルです。主にユーザーの情報を記録しています。

wp_term_relationships

投稿とカテゴリ・タグをひもづけるデータが記録されたテーブルです。それぞれの投稿が、「どのようなカテゴリ・タグをもっているのか」、というデータが保存されます。保存形式は、投稿IDとカテゴリ・タグのIDを共に登録する仕組みとなっています。

WordPressでのデータベースの作成方法

システムファイルを持っている人

WordPressで作成する際に用いられる機会が多いものが、データベース管理ツール「phpMyAdmin」です。プログラミング言語PHPで作成されており、データベースの作成や編集などができます。

ここでは、利用されることが多い「phpMyAdmin」での作り方を見てみましょう。「phpMyAdmin」では、以下の手順で進めていきます。

データベース作成の流れ
  • データベース管理ツールをインストールする
  • ツールを起動
  • データベースを設定する

データベース管理ツールをインストールする

まずは、データベース管理ツールのインストールが必要です。インストールするためには、公式サイトから「phpMyAdmin」をダウンロードしなければなりません。

公式サイトにアクセスすると、画面上部にある「download」をクリックします。進んだ先にある画面では、ダウンロードするファイルの選択を行います。いくつかの種類が表示されるので、自分が使用する環境に適したものを選んでください。ファイルを選択すると、ダウンロードが始まります。

ダウンロードが済んだら自分のパソコン上にて、ブラウザ経由でアクセスできるように設定すれば、インストールは完了です。なおパソコン上での操作については、使用するOSによって異なるため、OSごとの操作手順をご確認ください。

ツールを起動

インストールが完了したら、ツールを起動します。はじめに、Webブラウザより「phpMyAdmin」へアクセスしてください。するとログイン画面が表示されます。入力欄へMySQLで設定しているID、パスワードを入力してログインしてください。するとツールが起動します。ちなみにログイン画面では、使用する言語の設定もできます。

なおMySQLは、世界的に利用されているオープンソースのことです。データベースで利用されることも多く、「phpMyAdmin」を使う際にもあらかじめ準備しておく必要があります。

データベースを設定する

ツールを起動した後は、データベースの設定が必要です。まずは、「phpMyAdmin」の画面上部にあるメニューをクリックしてください。次に、進んだ先の画面にある「Add user account」をクリックします。すると、データベースの設定画面が表示されます。

ここでは自分に関する情報を入力しますが、入力すべき項目は以下のものです。

  • ユーザー名
  • ホスト名
  • パスワード
  • Re-type
  • Authentication Plugin
  • Database for user account
  • グローバル特権

上記の項目を正しく入力すれば、データベースの設定は完了です。画面上部の「データベース」より作成ができます。

初心者にもおすすめ!プラグインでデータベースの管理ができる

コードが書かれたPC画面

WordPressを使用する場合には、プラグインを利用してデータベースの管理が可能です。データベース管理ができるプラグインには、いくつかの種類が存在していますが、専門的な知識が必要となるタイプもあります。しかし、知識の浅い初心者の方には取り扱いが難しいでしょう。

プラグインのなかには比較的操作がしやすく、初心者でも利用できるタイプもあります。なかでもおすすめなものが、以下にある2つのプラグインです。

データベースの管理ができるプラグイン
  • WP-DBManager
  • Advanced Database Cleaner

WP-DBManager

WordPressで使用する「MySQL」のバックアップ、管理ができるプラグインです。あらかじめ設定したスケジュールに沿って、自動的にバックアップを行えます。加えてファイルの圧縮やファイル数の制限なども可能です。また、バックアップを自動でメール送信する機能も備わっています。

WP-DBManagerはバックアップを一括で取ることには不向きですが、データベースの最適化や修復を自動で実行可能です。そのため、初心者でも安定したサイトの提供ができます。

Advanced Database Cleaner

充実した機能を備えたデータベース管理用のプラグインです。データベースにある不要なファイルの定期的な削除を設定できます。設定できる期間は1日ごとや2日ごと、週や月など多様な期日で設定が可能です。当然、その場でファイルの削除もできます。

また、任意のテーブルの削除も可能です。WordPressでは、古いリビジョンやスパムコメントが蓄積していくと、動作が遅くなる可能性があります。不要なデータを定期的に削除することで、データベースをきれいにし最適な状態を保てます。

まとめ

大量の情報を扱うときの業務効率化を図るためには、データベースの活用は必須といえるでしょう。データベースを活用する際に、おさえておくべきポイントは以下のものです。

この記事のポイント
  • データベースは大量の情報を分かりやすく管理できるもの
  • バックアップ機能を活用すれば、リスクへの備えもできる
  • データベースを作成するときは、基礎知識を学ぶことが必要

WordPressでサイト制作を行うときは、上記のポイントをきちんと理解し、ユーザーが快適に利用できるサイトを目指しましょう。

データベースの準備をし、保守運用が考慮されたWebサイト制作

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著者
Digital Magazine editorial departmentDigital Magazine 編集部
Digital Magazineの企画・執筆・編集をしています。Webサイト制作、UX/UIデザイン、コンテンツマーケティング、SEO対策、SNS運用、広告運用に強みを持ったメンバーが、デジタルマーケティング全般の最新情報やノウハウをわかりやすくお届けします。
監修者
Miyazaki Norifumi宮崎 典史
THINkBAL代表。Web制作会社でWebサイト構築を学び、株式会社電通に出向。ナショナルブランドのWebサイトを数多くプロデュース。担当領域は、Webコンサルティング・戦略立案・プロジェクトマネジメント・UXリサーチ・情報設計・制作ディレクション。

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