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Update: 2025/6/27

ECサイトのブランディングは必要?成功させるための7つ手順、ありがちな失敗を解説

自社ブランドを運用する人であれば、誰もがユーザーに「ブランドの明確なイメージ」を持って欲しいですよね。ブランド全体として「ブランディング」を実行している企業はよくありますが、ECサイトにおいてもその戦略はしっかりと浸透できているでしょうか。

  • ブランディングについての知識がない人
  • ECサイトでのブランディングの必要性について知りたい人
  • ECサイトのブランディングを成功させる方法を知りたい人

この記事では、ECサイトでのブランディングについて解説していきます。ブランディングによって成功させたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

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Index
目次
  1. ECサイトでのブランディングの必要性について
    1. ECサイトでブランディングをおこなう意味
    2. 他社との価格競争を避けられる
    3. 売上がアップする
    4. ユーザーに明確なイメージを与えられる
    5. 優秀な人材を獲得できる
  2. ECサイトのブランディングを成功させるための7つのポイント
    1. ポイント①:現状の把握
    2. ポイント②:他社/自社の分析
    3. ポイント③:ブランドの方向性・アイデンティティの設定
    4. ポイント④:広告やSNSでの宣伝
    5. ポイント⑤:オリジナルの商品/コンテンツを作る
    6. ポイント⑥:ECサイトのコンセプトを見直す
    7. ポイント⑦:ECサイトのデザインを統一させる
  3. ECサイトをブランディングする際の注意点
    1. ターゲットを絞る
    2. ブランディングのために情報を更新し続ける
    3. 認知されるのが重要
    4. レビューやユーザーの声を活かす
    5. 中長期の視点で施策を検討・実施する
    6. ロゴやデザインは商標などの法的確認をしておく
  4. ECサイトのブランディングでありがちな失敗
    1. 価格以外の魅力が伝わっていない
    2. ロゴやフォント、色などのデザインが統一できていない
    3. サイトに「らしさ」がない
    4. 他社と区別できない
    5. 世界観がなく印象に残らない
    6. トンマナがランディングページやSNSでの発信内容と差がある
  5. ECサイトのブランディングに成功した事例
    1. 「石けん百貨株式会社」
    2. 「株式会社クラシコム」
    3. 「株式会社ユニクロ」
    4. 「株式会社ニトリ」
    5. 「株式会社ZOZO」
    6. 「エフ・ディ・シィ・プロダクツグループ」
  6. まとめ

    ECサイトでのブランディングの必要性について

    ECサイトのブランディングの必要性

    なぜECサイトにはブランディングが必要なのでしょうか。それは、以下のような理由があるからです。

    この見出しのポイント
    • 他社との価格競争を避けられる
    • 売上がアップする
    • ユーザーに明確なイメージを与えられる
    • 優秀な人材を獲得できる

    ここからは、ECサイトでブランディングをおこなう意味と、それぞれの理由について解説していきます。ECサイトの改善を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

    ECサイトでブランディングをおこなう意味

    そもそもECサイトにおけるブランディングとは、「自社のブランドをユーザーに認知してもらうための活動」のことを意味します。ブランドの認知にはさまざまな形があります。マクドナルドを例に取ると、以下のように挙げられます。

    • 赤いロゴが使用されている
    • 安くて美味しいハンバーガーを食べられる
    • ポテトも売っている
    • ピエロのキャラクターがいる
    • 子供向けのおもちゃがセットになっているメニューがある

    ユーザーにこのようなイメージを覚えてもらうことがブランディングです。

    競争が激しい今日では、ECサイトにもブランディングが求められています。ブランディングをおこなうと、以下のような効果が得られます。

    他社との価格競争を避けられる

    ブランディングによって、他社との価格競争を避けられるようになります。それは、ブランディングによってユーザーがファンになることで、ユーザーの価格への理解も深まり、こだわらずに購入してもらえるようになるからです。

    ブランディングができていないと、価格競争に陥ってしまうことがあります。ユーザーはなるべく安く商品を買いたいため、競合に負けないように安いものを販売する必要が生まれるのです。ところが価格競争になると、次第に利益を拡大できなくなり、赤字になって経営が続かなくなってしまうこともあります。

    こうした連鎖を避けるために、ブランディングによってブランドを確立し、価格競争を避ける必要があるのです。

    売上がアップする

    ブランディングによってファンを獲得すると、売上拡大につながります。上記でも触れたように、安さ以外に価値を見出してくれるので、利益を出しやすくなるのです。さらに、関連した商品も購入される可能性があるので、継続して商品を利用してもらえることもあるでしょう。

    また、ファンが増えると口コミを拡散してくれることもあります。特にSNSは同じ趣味や興味を持つユーザー同士がつながっていることが多いです。そのため、ユーザーのリアルな意見によって、別のユーザーが商品に興味を持ち、ファンが増えて売上が伸びることも考えられます。

    ユーザーに明確なイメージを与えられる

    ブランディングをおこなうことで、商品・企業に対しユーザーからの良いイメージを獲得することにつながります。ユーザーは類似商品がある場合、イメージが良い商品を選びます。裏を返すと、イメージをうまく伝えられないと、ユーザーは自社のものを選んでくれません。

    また、イメージがブレてしまうと、ユーザーは離れていってしまいます。「思っていたものと違った」とがっかりされ、他社の商品へと流れていってしまうのです。こうした連鎖を避けるためにも、明確にイメージを伝えられるようにすることが大切です。

    優秀な人材を獲得できる

    ブランディングが成功すると、優秀な人材が集まるようになります。ここでいう優秀な人材とは、企業や商品に対して忠誠心があり、ブランドをより良いものにしていこうという思考を持った求職者のことです。

    ブランディングができていないと、業界や職種、募集要項の条件のみで応募してくることがあります。すると入社してからミスマッチが発生して、会社を退職してしまうことがあるのです。この場合また別の人材を探さなければならないので、時間がロスになってしまいます。

    一方商品やブランドのファンである人を採用した場合、このようなミスマッチが少ないです。すると採用活動に時間をかけず、自社にとって好ましい人材を見つけられます。

    ECサイトのブランディングを成功させるための7つのポイント

    PCの上にロボットが立っていてECサイトの分析をしているイラスト

    ECサイトのブランディングを成功させるには、以下のような7つのポイントを押さえておきましょう。

    この見出しのポイント
    • 現状の把握
    • 他社/自社の分析
    • ブランドの方向性・アイデンティティの設定
    • 広告やSNSでの宣伝
    • オリジナルの商品/コンテンツを作る
    • ECサイトのコンセプトを見直す
    • ECサイトのデザインを統一させる

    ここからは、それぞれのポイントについて解説します。

    ポイント①:現状の把握

    はじめに、現状を把握しましょう。現状を把握できていないと、どのように改善すれば良いのかわかりません。そこで、以下のポイントを整理してください。

    • ECサイトの目的
    • ECサイトのCVR
    • ECサイトのターゲット
    • KGIとKPI
    • KGIとKPIとのギャップ

    上記のポイントを踏まえることで、現状の課題や改善すべき点、理想とのギャップを把握できるようになります。現状把握をしたら、次のポイントに移ります。

    ポイント②:他社/自社の分析

    ブランディングをおこなう際は、他社と自社の分析が大切です。それは、ブランディングでは他社にはない自社の魅力を売り出していかなければならないからです。そこで、他社と自社の分析には以下の方法を取り入れてみましょう。

    • PEST分析
    • 3C分析

    PEST分析とは、「Politics(政治)」「Economy(経済)」「Society(社会)」「Technology(技術)」の4つの観点から分析する手法のことです。各要因についてプラスとマイナスのどちらに働くのかを整理していきます。

    そして3C分析とは、「Company(自社)」「Customer(顧客)」「Competitor(競合)」の3つの観点から分析する方法です。これにより、自社と市場の関係性について情報を整理することができます。

    ポイント③:ブランドの方向性・アイデンティティの設定

    他社や自社の分析ができたら、ブランドの方向性やアイデンティティの設定をおこないましょう。ブランドのアイデンティティとは、「ユーザーにとってブランドをどのように認知されたいか」を決定するものです。

    そこで、アイデンティティを設定するために、①と②でおこなった分析の結果を活用します。競合と比べて自社にしかできない強みや価値があれば、全面的に押し出す必要があるでしょう。その場合、強みや価値をどのような形で知ってもらうかを考えていきます。

    ポイント④:広告やSNSでの宣伝

    ブランドの方向性やアイデンティティが設定できたら、ユーザーに認知してもらうために宣伝をおこないましょう。ECサイトはただサイトの存在を知ってもらうだけでは利用してもらえません。他のECサイトにはない価値を知ってもらうことで、ユーザーに興味を持ってもらえるようになるのです。

    そこで、認知拡大には広告やSNSを活用しましょう。広告の場合は、ターゲットに届くような媒体を選択することがポイントです。また、SNSでは興味がありそうなユーザーに向けて発信していきましょう。

    ただし、こうした認知拡大施策は短期間で効果が出るものではありません。半年〜数年かけることで、ブランディングへとつながります。

    ポイント⑤:オリジナルの商品/コンテンツを作る

    ブランディングをおこなう場合、オリジナルの商品やコンテンツを制作することも効果的です。それは、商品やコンテンツを通してファンを育てやすくなるからです。

    例えば、ECサイトでは販売している商品に関連したお役立ちコラムを展開していることがあります。コラムのようにユーザーにとって役立つ情報が掲載されているため、企業やブランドに好感を抱いてもらいやすくなります。さらに商品を紹介すると興味を持ってもらえるので、商品を購入するきっかけにもなるのです。

    ポイント⑥:ECサイトのコンセプトを見直す

    もしECサイトのブランディングがうまくいっていない場合や、ブランドの方向性と現状がずれている場合は、コンセプトを見直してみてください。コンセプトを見直すことで、ECサイトのブランディング方法やサイト改善につながることがあります。

    例えば40代女性をターゲットにしているにも関わらず、30代女性のユーザーが多いようであれば、提供しているものとニーズがずれている可能性があります。そこで30代女性のユーザーをさらに取り込めるようなコンセプトに直し、ブランディングをやり直す必要があるでしょう。

    ポイント⑦:ECサイトのデザインを統一させる

    ECサイトのデザインを統一させることも重要です。それはECサイトのデザインがイメージを左右するからです。ブランディングとサイトのイメージがずれていると、ユーザーが違和感を感じたり、サイトを離脱してしまったりすることがあります。

    そこで、デザインを統一させる場合は、ブランドイメージにあったデザインにしましょう。トンマナを揃えることで、統一感を出せます。

    ECサイトをブランディングする際の注意点

    Weblcomeと書かれているオンラインのお店

    ECサイトをブランディングする場合、以下のような注意点があります。

    この見出しのポイント
    • ターゲットを絞る
    • ブランディングのために情報を更新し続ける
    • 認知されるのが重要

    以下では、それぞれの注意点について解説していきます。

    ターゲットを絞る

    ブランディングをおこなう場合は、ターゲットを絞りましょう。ターゲットを絞らずにブランディングをおこなってしまうと、誰にも刺さらないことがあるからです。

    例えば、「高級感のある商品を販売していること」をブランディング戦略として最も伝えたい内容として設計するとします。ところがターゲットを絞っていなかった場合、ECサイトのデザインがチープに仕上がってしまうなどといったチグハグな結果になってしまうことがあります。すると高級感のある商品を求めているターゲットには利用してもらえません。

    このような事態を回避するためにも、あらかじめターゲットを絞っておく必要があります。

    ブランディングのために情報を更新し続ける

    情報は更新し続けるように心がけましょう。情報が古いままだと、ユーザーのニーズを満たせません。今日では技術の発達により、商品やサービスを提供するスピードが速くなっています。それに伴い、顧客のニーズもすぐに変化してしまうのです。

    情報を更新し続ける努力がないと、ファンをキープできません。そのためにもECサイトの開設やリニューアルをおこなう際は、あらかじめ運用体制を整えておくと良いでしょう。

    認知されるのが重要

    認知されることは非常に重要であることを意識しましょう。いくら素晴らしい商品やサービスを販売していても、ユーザーに知ってもらわなければ利用されません。競合の方が知名度が高いと、それだけでターゲットが競合へと流れてしまうこともあり得ます。

    そこで、上記で紹介したように広告やSNSを用いた認知拡大を狙いましょう。さらに、ECサイトはSEO対策とも相性が良い傾向にあります。SEO対策とは、検索結果の上位に表示されるようにする対策のことです。

    今日では、多くのユーザーが検索エンジンを利用して悩みや疑問を解決しています。その際、検索結果の上位ページで完結させてしまうことがほとんどです。残念ながら、2ページ目以降まで閲覧されることは少ないです。

    ただし、頻繁に上位に表示されるようになれば、多くのユーザーの流入を見込めます。SEO対策は即効性がある施策ではありませんが、長期的に運用することで効果が出てきます。

    レビューやユーザーの声を活かす

    ECサイトをブランディングするにあたり、注意したいのが客観的な意見・感想を活用することです。ユーザーからのレビューやSNSの投稿は、ECサイトの信頼を高めるためにも必要です。

    「どんな点が良かったのか」「どのように使っているのか」など、具体的な内容に触れた声をピックアップして掲載しましょう。

    また、悪いレビューにも誠実に対応することで、ブランドとしての誠意も伝わります。定期的にレビュー内容を分析し、商品改善やUI/UX改善にも活用していくことで、顧客との信頼関係の構築につながるでしょう。

    中長期の視点で施策を検討・実施する

    ECサイトのブランディングは、短期的なKPIだけで評価するのではなく、中長期の視点で施策を検討・実施していく必要があります。売上やコンバージョン率の向上は重要であるものの、それ以上に「ブランドに対する信頼感」「顧客の愛着」をどのように高めていくのかが重要です。

    中長期的な視点を持ち、継続的にコンテンツを発信したり、CRMを強化したりするなど、計画的な施策を進めていきましょう。

    ロゴやデザインは商標などの法的確認をしておく

    ECサイトのロゴや商品パッケージ、キャッチコピーなどはブランディングにおける重要な存在です。ただ、ロゴやデザインが他社の商標権を侵害している場合、予期せぬ訴訟リスクが生じてしまいます。

    後からロゴやデザインを変更せざるを得なくなり、大きな損失となる恐れがあります。事前に弁理士や商標専門の弁護士に相談し、商標登録済みか、出願可能かを確認しておくことがおすすめです。

    また、自社で独自に作成したロゴなども、将来的に保護されるように商標登録しておきましょう。

    ECサイトのブランディングでありがちな失敗

    ECサイトのブランディングを始める前に、把握しておきたいのが「よくある失敗」です。どのような失敗事例があるのかを理解したうえで、自社の施策を計画していくことで、ブランディングが成功しやすくなります。
    具体的に、どのような失敗がありがちなのか、以下から見ていきましょう。

    価格以外の魅力が伝わっていない

    「安さ」での勝負は一見効果的に見えますが、価格だけで選ばれるブランドは代替されやすく、顧客ロイヤルティも築きにくいのが現実です。

    たとえば、素材へのこだわり、丁寧な製造工程、使いやすさ、配送やアフターサービスの品質など、価格以外の「選ばれる理由」をしっかり伝える必要があります。

    商品ページや特集記事で背景やストーリーを紹介したり、顧客の体験談を掲載することも有効です。価格訴求が悪いわけではありませんが、それに依存しすぎると、価格競争に巻き込まれ、ブランド価値が下がるリスクがあるため注意してください。

    ロゴやフォント、色などのデザインが統一できていない

    ブランドイメージを印象づけるうえで、デザインの一貫性は重要です。ロゴの配置や大きさがページごとにバラバラだったり、フォントの種類や色味に統一感がないと、ユーザーにとって「信頼感に欠けるサイト」と映る可能性があります。

    特に、ECサイトでは、商品写真・ボタンの形状・背景色なども含めて全体のビジュアルを整えることで、プロとしての印象を与えることができます。

    社内にデザインのルール(ガイドライン等)を用意し、それに沿ってコンテンツを制作・更新していく体制を整えましょう。

    サイトに「らしさ」がない

    ユーザーが何度も訪れたくなるECサイトには、そのサイト特有の「らしさ」があります。世界観やメッセージ性、商品へのこだわりの見せ方など、サイトごとに異なるものです。

    しかし、商品だけを淡々と並べたようなサイトでは、ユーザーの記憶に残らず、他社と埋もれてしまいます。「このお店は他のショップとはちょっと違う」と思わせる個性を出すには、トップページの構成やブランドストーリーの打ち出し、写真の雰囲気などを工夫する必要があります。

    誰が、どんな想いで、どんな人に届けたいのかを明確に伝えることで、「らしさ」は生まれます。

    他社と区別できない

    EC市場は競争が激しく、同じような商品を扱う店舗が多数存在します。その中で埋もれてしまう理由の一つが、「他社と見分けがつかない」ことです。

    デザインがテンプレート的だったり、商品説明が画一的だったりすると、ユーザーは記憶に残りません。独自のコンセプトやビジュアル表現、ブランドとしての価値観を明確に打ち出すことが求められます。

    たとえば、「誰のどんな悩みを解決する商品か」をストレートに伝えるコピーや、ブランド独自のトーンでの商品紹介があるだけでも、差別化の一歩になります。「どこで買っても同じ」から「ここで買いたい」への転換がブランディングの核心なのです。

    世界観がなく印象に残らない

    ECサイトのブランディングにおける「世界観」は、ユーザーに印象を残すためにも必須のポイントです。

    世界観は、デザイン・言葉・写真・構成などがすべて絡み合って初めて成立します。仮に「ナチュラルで丁寧な暮らし」を打ち出したいなら、素材感のある写真や温かみのある色使い、語りかけるような文体を統一することで、世界観が伝わるものです。

    明確なテーマや価値観を持ち、それをビジュアルと文章で一貫して表現することが大切です。

    トンマナがランディングページやSNSでの発信内容と差がある

    トンマナは、ECサイトのブランドを一貫させるためにも必要です。

    ECサイトでは落ち着いた雰囲気なのに、SNSでは若者向けのネットスラングを使っていると、ユーザーは「このブランドは結局どういう世界観なのか?」と混乱してしまいます。

    ランディングページや広告でも、デザインや言葉遣いがバラバラだと、ブランドとしての信頼感を損なう恐れがあるのです。

    チャネルごとの特性に合わせつつも、根幹にあるブランドの個性や表現スタイルは共通に保つことが重要です。

    トンマナのルールをあらかじめ社内で定め、関係者全体で共有することで、統一感のある発信ができるでしょう。

    ECサイトのブランディングに成功した事例

    PC画面に映ったECサイトの購入ページ

    ブランディングに取り組む際は、成功事例が参考になります。ここからは、ECサイトのブランディングに成功した事例を紹介していきます。類似している業界や商材から、ぜひ参考になるサイトを見つけてみてください。

    「石けん百貨株式会社」

    石けん百貨株式会社は、石鹸や化粧品などの商品を製造・販売しているメーカーです。石けん百貨株式会社には自社商品を販売するECサイト「石けん百貨」があります。こちらでは自社の新商品やおすすめ商品を販売しています。カテゴリごとに分類しているので、ユーザーが気になる商品を検索しやすいという特徴があります。

    そんな石けん百貨のブランディング例としては、姉妹サイトでコンテンツを発信していることです。

    例えば、「石けんの正しい使い方」や「お肌の仕組み」のような情報を発信しています。これらの情報はユーザーにとって役立つため、企業への好感が高まる可能性があります。さらに商品購入への導線も確保できるので、コンテンツを通して自社商品の購入も促すことができるのです。

    すると企業のブランディングに成功して、リピーターを生み出すことができます。このように、ECサイトとコンテンツサイトを連携して運用することはブランディングに効果的です。

    「株式会社クラシコム」

    株式会社クラシコムは、北欧食器や北欧家具を取り扱っているECサイト「北欧、暮らしの道具店」を運営している会社です。日常生活に花を添えるような生活用品が揃っていて、センスを感じられる商品が販売されています。そのため、ファンから根強い人気を集めています。

    そんな北欧、暮らしの道具店は、読み物コンテンツが充実していることが特徴的です。ECサイトには商品が掲載されているだけでなく、生活に役立ったり、商品購入の参考になったりするようなコラムが掲載されています。また、商品ページとコラムページが混在しても判別ができるように、アイコンで明記されています。こうした工夫もユーザービリティを考える上では重要です。

    こうしたコラムに力を入れると、読み物を通してファンを育てやすくなります。顧客ロイヤリティが高まると、類似商品を扱うECサイトが登場しても、顧客が流れていきにくいでしょう。こうした特徴から、北欧、暮らしの道具店はECサイトのブランディングに成功しているといえます。

    「株式会社ユニクロ」

    株式会社ユニクロは、洋服を販売するアパレルブランド、ユニクロを運営している企業です。日本だけでなく世界でも展開していて、シンプルなデザインから多くの人たちに愛用されています。そんなユニクロには、同名のECサイトが存在しており、ネットでも購入できます。

    ユニクロのECサイトは、ユーザーニーズを満たした機能が備わっていることが特徴的です。例えば、サイトにはレビュー投稿機能があります。これは商品を購入したユーザーからのレビューが表示される機能です。この機能により、まだ買っていないユーザーはその商品を買うかどうかを判断しやすくなりました。着心地やフィット感など、感覚的な部分も口コミでカバーできるので、大変便利です。

    また、ユニクロでは「StyleHint」という商品の着こなしを検索できるアプリが展開されています。こちらはユニクロの商品を使ったコーディネートを探すことができ、どのように着こなせば良いのか検索したい場合に役立ちます。

    こうしたユーザーのニーズを満たすサイトは、ユーザーから重宝されます。競合への流入も防げるので、ユーザーにどんなニーズがあるかを知ることは重要です。

    「株式会社ニトリ」

    株式会社ニトリは、家具を取り扱っているメーカーです。「お値段以上」というキャッチフレーズが有名で、お手頃な値段の割に品質の高い商品を購入できるとして人気があります。ニトリにはECサイトとアプリもあり、サイトで商品を購入し、店舗で受け取ることも可能です。

    そんなニトリのECサイトは、アプリの機能性に力を入れています。例えば、画像検索機能を使えば雑誌やインターネットにある家具と類似した商品をアプリで検索できるようになります。これにより、ユーザーが商品を探す時間を短縮でき、他社へ流れてしまうのを防げるようになりました。

    また、ニトリは商品数が豊富な分、店舗が大きいため商品を探しにくいという課題がありました。そこで、アプリには店内図の検索機能が搭載されました。これは、各店舗毎の店内マップを表示して、探している商品がどこにあるのかがすぐに分かるようになったものです。

    ECサイトだけでなく、店舗でも商品を販売している場合、うまく連携を取るとユーザーの満足度を高められます。

    「株式会社ZOZO」

    株式会社ZOZOは、洋服やコスメを販売するECサイトZOZOTOWNを運営している企業です。数多くのアパレルブランドの商品を対象としていて、外出しなくてもさまざまな洋服を購入できることが人気の理由となっています。

    そんなZOZOTOWNでは、ファッションアプリ「WEAR」を使った顧客の獲得に成功しています。WEARは株式会社ZOZOが運営しているアプリで、コーディネートを検索することができます。コーディネートに使用されている服はZOZOTOWNから購入することができます。こうしたアプリとの連携から、ZOZOTOWNにはおしゃれなイメージを抱いている人も多いでしょう。

    また、ZOZOTOWNでは他のECサイトに比べてカートまでの導線が短いという特徴もあります。ECサイトでは洋服の色やサイズを選ぶ工程があるため、カートに入れるまでに離脱してしまうという課題があります。そこでこれらの工程をワンクリックでできるようにすることで、カゴ落ちを防いでいるのです。

    「エフ・ディ・シィ・プロダクツグループ」

    エフ・ディ・シィ・プロダクツグループは、4℃ Bridalなどのブライダルリングを販売している企業です。ここでは、4℃ BridalのECサイトについて紹介します。

    4℃ BridalのECサイトは、テーマカラーのブルーを基調としたデザインです。ブライダルリングはシルバーが多いため、色彩のバランスも良いです。さらに、サイト内に表示されているメニューは英語が用いられています。これらにより、高級感のある印象を与えることができています。

    このように、ECサイトのデザインはブランディングに直結します。販売している商品のイメージに合わせてデザインすることで、商品を引き立たせることができます。さらに、ブライダルリングのような信頼性が必要とされる商品の場合、使用するフォントにもこだわる必要があるでしょう。

    まとめ

    この記事では、ECサイトでのブランディングについて解説しました。ブランディングをおこなうことで、ユーザーにファンになってもらうことができます。するとユーザーが離れにくく、競合に流れてしまうことが少なくなるでしょう。こうしたポジティブな連鎖により、ブランディングは売上拡大につながるのです。

    ECサイトでブランディングをおこなう際は、最低でも以下のポイントに注意しましょう。

    この記事のまとめ
    • ターゲットを絞る
    • ブランドの方向性・アイデンティティを設定する
    • 認知してもらう

    上記のポイントを押さえることで、ブランディングができるようになります。また、この記事ではその他のポイントや注意点についても紹介しました。ECサイトを改善しようと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

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    Digital Magazine editorial departmentDigital Magazine 編集部
    Digital Magazineの企画・執筆・編集をしています。Webサイト制作、UX/UIデザイン、コンテンツマーケティング、SEO対策、SNS運用、広告運用に強みを持ったメンバーが、デジタルマーケティング全般の最新情報やノウハウをわかりやすくお届けします。
    監修者
    Miyazaki Norifumi宮崎 典史
    THINkBAL代表。Web制作会社でWebサイト構築を学び、株式会社電通に出向。ナショナルブランドのWebサイトを数多くプロデュース。担当領域は、Webコンサルティング・戦略立案・プロジェクトマネジメント・UXリサーチ・情報設計・制作ディレクション。

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