ファーストビューのキャッチコピーは5つのポイントを押さえればOK
「ファーストビューのキャッチコピーってどれくらい重要なの?」
「良いキャッチコピーを作るためのコツってあるの?」
こういった疑問をお持ちの方に向け、本記事では『ファーストビューにおけるキャッチコピーの重要性』や『キャッチコピーを考えるときのコツ』を紹介していきます。
本記事を読むことでキャッチコピー作りの基礎から応用までを把握することが可能です。まずはファーストビューにおけるキャッチコピーの重要性から見ていきましょう。
- キャッチコピーで顧客の心をつかみたい人
- キャッチコピーの作り方がわからない人
- ファーストビューにおけるキャッチコピーの重要性を知りたい人
ファーストビューのキャッチコピーの重要性
ファーストビューのキャッチコピーが重要だとされている理由は下記の通りです。
- 自分はターゲットであると認識させる
- ファーストビューのキャッチコピーで離脱率が変わる
- その後の本文を読み進めるかを決めるパーツである
以下では、それぞれの理由について見ていきます。
自分はターゲットであると認識させる
ファーストビューのキャッチコピーには、ユーザーに「自分に関係のある情報」だと認識させる効果があります。ユーザーに自分事だと認識させることで離脱を防ぐことができるため、結果的にコンバージョンにもつながりやすくなるのです。
例として、「東京都にお住まいの20代の方へ」「3ヶ月で痩せたいと思っている方へ」などといったキャッチコピーが考えられるでしょう。
また、キャッチコピーで自分事だと認識させたい場合、限定的であればあるほど訴求力が高くなります。たとえば上述した「東京都のお住まいの20代の方へ」というキャッチコピーを「東京都の世田谷区に済む20代後半の男性へ」と限定的にすることで、該当するターゲットをグッと引き寄せることが可能です。
ただし、キャッチコピーを限定的にすると「ターゲットの規模が小さくなる」「綿密なターゲット調査が必要になる」といったデメリットもあるため注意しておきましょう。
ファーストビューのキャッチコピーで離脱率が変わる
ファーストビューでは、どういったキャッチコピーを採用するかでユーザーの離脱率が大きく変わります。なぜなら、ユーザーはWebサイトに訪問して3秒で続きを見るかどうかを決めるからです。
具体的に言うと、ユーザーは3秒という短い時間で下記のようなことを考えます。
- どんな人をターゲットにしたサイトなのか
- 自分にとって必要な情報が書かれているかどうか
- 読むことでどういったメリットが自分にあるのか
こういったユーザーの疑問や不安をファーストビュー内で解消してあげることで、滞在率を改善することが可能です。
その後の本文を読み進めるかを決めるパーツである
ファーストビューのキャッチコピーでユーザーの心を射止めることができなければ、その後の本文を読み進めてもらうことはできません。
加えて、ファーストビューにはキャッチコピーだけでなく「メインビジュアル」「グローバルナビゲーション」といった要素もあるため注意しておきましょう。たとえキャッチコピーが良かったとしても、その他の要素が悪いとユーザーの離脱率は下がってしまうからです。
本記事では、キャッチコピーをメインに解説していきますが、その他の要素も重要であることを認識しておきましょう。
ファーストビューのキャッチコピーの考え方のコツ
ファーストビューのキャッチコピーを考える際のコツは下記の通りです。
- 1番強調したいメッセージを入れる
- ユーザーが得られるものについて書く
- ターゲットを絞り込む
- 数字を入れて具体性や信頼性を出す
- 文章にリズム感をつける
これらのコツを押さえておくことで、ユーザーの離脱率を下げ、コンバージョンにつなげやすくすることが可能です。以下にてさらに詳しく見ていきましょう。
1番強調したいメッセージを入れる
ファーストビューのキャッチコピーには、一番強調したいメッセージを入れましょう。何を強調するかは商品やサービスによって異なります。
強調したいメッセージを決めたら、後はダラダラと長くなってしまわないように注意してください。
また、キャッチコピーというと「そうだ。京都行こう」「イコカで行こか」などシンプルで短いものを連想するかもしれませんが、必ずしも簡潔でシンプルである必要はありません。先ほども説明したように、キャッチコピーには「ユーザーに自分事だと認識させる」という大切な役割があるからです。
したがって、キャッチコピーには、一番強調したいメッセージだけでなく、ユーザーの興味を引き、自分事だと思わせるような要素を含ませることが大切です。
ユーザーが得られるものについて書く
ファーストビューのキャッチコピーには、ユーザーが得られるものを書き、その先の本文に引き込むという方法もあります。そして得られるものは「具体的なベネフィット」であることが大切です。ベネフィットとは、商品やサービスを通じてユーザーが得られるメリットや効果などを指します。
たとえば、ダイエットサプリであれば、
「ぼよぼよのお腹だった私が40キロ台を達成した簡単なダイエット方法」
「運動や食事制限をせず楽に痩せられる!9割の人が知らないメディカルダイエットを紹介」
といったキャッチコピーが考えられます。
また逆に「ユーザーにとって避けたいこと」をキャッチコピーに入れてもよいでしょう。ユーザーは得られるものよりも避けたい未来を回避することを優先させたい時があるからです。
たとえば、
「ダイエットの大失敗が防げるダイエットサプリ」
「運動をせずにリバウンドが防げるダイエット方法」
などといったキャッチコピーがあります。キャッチコピーの最大の役割は「ユーザーに後の本文を読んでもらうこと」ですから、固定概念に捉われないことも大切です。
ターゲットを絞り込む
ターゲットを絞り込んで明確にすることで、ユーザーのインサイトに刺さりやすく、訴求力の高いキャッチコピーを作りやすくなります。逆にターゲットがハッキリしていないと、伝えたいことがぼんやりとしてしまうため、訴求力が低くなり十分な効果を得られなくなってしまう可能性が高いです。
ターゲットを絞り込むためにはまず、ターゲットが抱えている不安やニーズなどをリストアップします。次に、自社の商品やサービスの強みを羅列して、不安やニーズにアプローチできるポイントを考えましょう。どうアプローチできるかが決まったら、キャッチコピーの内容に落とし込みます。
また、ターゲットを絞り込むだけでなく、キャッチコピーでターゲットから信頼を得ることも大切です。ターゲットに信頼してもらうことで安心感を与えられるため、ユーザーの購買行動を促すことができます。最も簡単に信頼してもらう方法は「誰が言っているかを明確にすること」です。ダイエットサプリを例に考えてみましょう。
「ダイエットサプリを摂取して実際に10キロ痩せた人」「ダイエットサプリを使ったことがない人」この両者からおすすめされた時、どちらから購入するかは言うまでもありません。よって、キャッチコピーで「誰が言っているのか」を明確に書くことでユーザーからの信頼感を得て、コンバージョンにつなげやすくすることができるのです。
数字を入れて具体性や信頼性を出す
先ほど説明しました通り「誰が発信しているか」を明言することでユーザーから信頼を得ることもできますが、数字を入れることで具体性と信頼性を出すことも可能です。
たとえば、「こちらの商品は多くのお客様に支持されています」よりも「こちらの商品は現在25万人のお客様に愛用いただいています」の方が信頼性が高くなります。具体的な数字の提示は手間がかかりますが、ユーザーからの信頼を得たい場合は積極的に活用しましょう。
また、信頼感を得る方法として「受賞歴」「所持している資格」「過去に掲載されたメディア」を公開するという方法もあります。これらの方法が効果的なのは、ユーザーは商品を購入する際に「できるだけ損をしたくない」と思っているからです。特にWeb上での購入は、見えてないことも多いですから、ユーザーは常に「損をするのではないか」という不安を抱えています。
そこで「2022年○○賞を受賞」「宅建取得者が解説します!」といった権威性のある情報を公開することで、ユーザーの不安を取り除くことにつながるのです。ユーザーの不安を取り除くことができれば、コンバージョン獲得にも大きく近づきます。
文章にリズム感をつける
文章にリズム感をつけることで、読みやすいキャッチコピーを作ることが可能です。3秒で離脱するかどうかを決めるファーストビューの領域では「読みやすさ」が大きなカギを握っています。では、どうすれば文章にリズム感をつけることができるのでしょうか。
文章にリズム感をつける最も簡単な方法は、ひらがな、漢字、カタカナの表記をバランスよく取り入れることです。「百聞は一見にしかず」という言葉もありますので、まずはバランスの良いキャッチコピーと悪いキャッチコピーを見てみましょう。
- 大人も子供も一緒になって楽しめる → ×
- オトナも子供もいっしょになって楽しめる → ○
1よりも2の方が、読みやすくなっていることが分かるのではないでしょうか。人は、文章に漢字やひらがなが続きすぎると読みにくさを覚え、見るのをやめてしまう傾向があります。そこで上記のように表記をばらつかせ、読みやすい文章にする方法が効果的になるのです。
また、リズム感に加え、ユーザーに想像させるような文章にすることもポイントになります。こちらも実際の例を見てみましょう。
- 最上級のソファー → ×
- 人をダメにするソファー → ○
1と2の大きな違いは、ユーザーに対し、使用した時の自分を想像させているか否かという点です。2のキャッチコピーを見たユーザーは「ソファーに座ってだらけきっている自分」を想像したり、「ダメになる程のソファーってどんなだろう」と想像を膨らませたりします。こういった想像をさせることで、商品の購入や契約につながりやすくなるのです。
良いキャッチコピーとは?
良いキャッチコピーには下記のようなポイントがあります。
- キャッチコピーを見ただけでターゲットが明確に分かる
→例1:運動と食事制限なしで3ヶ月痩せる方法
→例2:未経験の人が3ヶ月でWEBデザイナーになれるスクール
- ターゲットにとってのメリットが書かれている
→例1:さっと一拭きで油のゆめりが無くなるスポンジ
→例2:お腹周りの脂肪をスッキリと落とすサプリメント
- 権威性を含んでいる
→例1:東大現役合格者がおすすめする塾3選
→例2:現役ボディービルダーが飲んでいるプロテイン
このように、良いキャッチコピーにはいくつかのポイントがあります。しかし、すべてのポイントを網羅しているからといって必ずしも良いキャッチコピーにはなりません。自社の商品・サービスとターゲットをよく理解したうえで作成するからこそ、ターゲットに刺さるキャッチコピーができるのです。
「良いキャッチコピーが浮かばない…」という人は、まずターゲットについてしっかりとリサーチしましょう。ターゲットが明確になれば、おのずと良いキャッチコピーが生まれるはずです。
企業のおすすめキャッチコピーの事例10選
以下では、企業の商品やサービスの売上を爆発的に伸ばした10個のキャッチコピーを厳選して紹介していきます。
効果的なキャッチコピーが「どのようにして生まれたのか」という点について書いたものもありますので、ぜひ参考にしてみてください。
「イナバ物置」
「やっぱりイナバ、100人乗っても、大丈夫」
本当に100人が物置の上に乗っている衝撃的なCMを見て、このキャッチコピーを知ったという人も多いことでしょう。イナバ物置のキャッチコピーは、もともと日常的に雪が降る地方に向けて、耐久性をアピールするために作られたものだそうです。このキャッチコピーをきっかけにイナバ物置も爆発的にヒットしています。やはり大きな理由は「○○トンの重みにも耐えられる」ではなく「100人乗っても大丈夫」という具体性を入れることでターゲットに重さを想像させた点でしょう。
「リクルート」
「まだ、ここにない、出会い。」
リクルートは「人と機会、いまと未来、ここと世界をつなげたい」という一つの企業理念を掲げています。その企業理念をあらわしたキャッチコピーが「まだ、ここにない、出会い。」というわけです。リクルートの場合は、逆に具体性を極力少なくすることで、読み手の想像を膨らませています。この手法はリクルートの認知度があるからこそできることなので、活用する際は注意しておきましょう。
「任天堂(ポケットモンスター金銀)」
「はじめてなのになつかしい、そんな旅に出会えるの」
ポケットモンスター赤緑が大ヒットした後に出た作品が「ポケットモンスター金銀」です。金銀は続編になるため「あの楽しかったゲームの続編が出るんだ」というワクワク感を刺激するようなキャッチコピーになっています。また、このキャッチコピーの特徴は文末の「の」にもあります。ポケモンは子供の男女ともに人気のあるゲームだったため「女の子への訴求効果を狙った」「優しい語りかけで子供への訴求効果を狙った」などが考えられるでしょう。ターゲットにマッチした素晴らしいキャッチコピーです。
「JR(青春18きっぷ)」
「前略、僕は日本のどこかにいます」
こちらもJRの有名なキャッチコピーです。このキャッチコピーを聞いたとき、18歳に近い若者は「とてもワクワクする旅ができるのではないか」「青春18きっぷを使えば日本のどこへでも行けるのではないか」と想像を膨らませたはずです。このことから「青春18きっぷ」という商品名とキャッチコピーが良い相乗効果を生み出しているのが分かります。ホームページにはこのキャッチコピーと共に、青くすみ渡る青空と名もなき駅に座る若者の写真が掲載されていますから、より豊かな想像をしたことでしょう。
「コスモ石油」
「ココロも満タンに、コスモ石油」
日本のガソリンスタンドは「スピーディーで正確な窓ふき」「キレの良い挨拶や灰皿交換」など、高いサービス精神を持っていることで世界的にも有名です。そんな日本のガソリンスタンド業界の中でも「質の高いサービスをします」という意気込みが「ココロも満タンに」というワードに出ているのでしょう。また、ココロとコスモをかけ、リズム感を生んでいることも読み手を惹きつけるポイントの一つです。
「サッポロビール」
「男は黙ってサッポロビール」
このキャッチコピーは、コピーライターの巨匠と呼ばれる秋元氏が手がけています。当時のサッポロビールは女性をターゲットにしたさわやかなCMを流していました。しかし、その女性的なイメージを180度変えるべく「男性に焦点を当てたPRをしたい」という要望を受けて秋元氏がこのキャッチコピーを作成したのだとか。サッポロビールを再び大ヒットさせた歴史の残るキャッチコピーです。
「ドトール」
「ドトールが変わる。街も変わる。」
このキャッチコピーの注目すべき点は「変わる」という単語を2つ続けることで気持ちの良いリズム感を生み出している点です。この手法をつかったキャッチコピーで有名なのが「少し愛して、長~く愛してな」「キンチョーの夏、長い夏」「人を、想う力。街を、思う力」などが挙げられ、いずれのキャッチコピーも高い効力を発揮しています。
「有楽製菓(ブラックサンダー)」
「一目で義理とわかるチョコ」
日本には、バレンタインデーにチョコレートを渡して愛を告白するという文化があり、いつの日か本命ではない相手にもチョコレートを渡す「義理チョコ」という文化が生まれました。この義理チョコ文化の廃止を新聞広告で訴えたチョコレート会社ゴディバに対し、義理チョコ文化を推奨したのが有楽製菓のブラックサンダーです。手頃な値段で美味しい商品とこのキャッチコピーがマッチし、売上を伸ばしています。
「サンスター文具(アーム筆入れ)」
「象が踏んでも壊れない」
「象に踏まれて大丈夫なほどの強度なんて筆箱に必要ない」そう分かっていてもつい購入してしまうのが人の性です。こういった強い印象を与えるキャッチコピーは他に「やっぱりイナバ、100人乗っても、大丈夫。」「20tトラックに轢かれても大丈夫なGショック」などがあります。こういった、デザインや性能を度外視させるほどのインパクトを与えられるキャッチコピーも効果的です。
「カルビー(かっぱえびせん)」
「やめられない、とまらない」
この有名なキャッチコピーを生んだのは当時、広告代理店に勤務していた日高さんです。日高さんは、広告の企画を考えながらかっぱえびせんを食べていた際、無意識に次の袋を開けていたことに気付き、このキャッチコピーを思いついたそうです。極限まで商品と向き合うことで生まれた奇跡的なキャッチコピーと言えるでしょう。
まとめ
- ファーストビューのキャッチコピーで離脱率が変わる
- コツをおさえたキャッチコピーで離脱率を下げる
- キャッチコピーはユーザーの得られるものについて書く
ファーストビューでは、およそ半分のユーザーが離脱するとされています。つまり、たくさんのユーザーをメインコンテンツや本文に誘導するためには、ファーストビューでユーザーの心を掴む必要があるのです。そしてユーザーの心を掴むために必要なのが、質の良いキャッチコピーになります。
しかし、良いキャッチコピーを設置しただけではコンバージョンにつながりません。ユーザーをコンバージョンさせるためには、前述したさまざまな要素が必要になってくるからです。THINkBALでは、それらの要素を総合的に支援していますので、お困り方はぜひお気軽にお問い合わせください。
キャッチコピーにこだわったファーストビュー改善
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