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Web制作
Update: 2026/7/31

Web制作の「リアル」を199名に調査!相場・選び方・KPI・つまずきの全データ公開【2026年版】

「Web制作を発注したいが、そもそもいくらが適正価格なのかわからない」「制作会社をどう選べば失敗しないのか、判断基準が持てない」このようなお悩みを抱えていませんか?

Web制作は、発注前に品質を確かめることが難しいサービスです。だからこそ、他社が実際に「いくら払い」「どうやって発注先を探し」「何を基準に選び」「どこでつまずいたのか」という実データが、意思決定の判断材料になります

この記事は、以下のような方におすすめです。

  • Web制作の費用相場を客観的なデータで把握したい方
  • 制作会社の選定基準を他社の実例から知りたい方
  • Web制作の失敗パターンを事前に押さえておきたい方

そこで株式会社THINkBALでは、過去5年以内にWeb制作(新規・リニューアル)に関与した企業担当者199名を対象に、費用・制作会社の選定・制作プロセスの実態を独自調査しました。本記事では、その全データを公開します。

THINkBALは、約2ヶ月の調査・要件定義プロセスを標準とし、データ分析とUX/UI設計に基づく戦略設計から制作、公開後の運用改善までを一貫して支援しています。

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Index
目次
  1. 【結論】199名の回答で見えたWeb制作のリアル「5つの事実」
    1. 調査概要|「Web制作の発注経験がある199名」に何を聞いたか
      1. 回答者の立場|過半数が「実務・選定を担当した当事者」
      2. 企業規模と業種|回答の中心は従業員200名以下の中小企業
      3. 何を作ったのか|最多はコーポレートサイト40.7%、LP・EC・採用が続く
    2. 【費用編】Web制作の費用相場|結局いくら払っているのか
      1. 最多価格帯は「50〜100万円未満」21.1%|次点は30〜50万円未満18.6%
      2. 予算内に収まったのは46.7%|およそ4割は見積もりを超過していた
      3. LP制作の相場はいくら?単体発注のリアルな価格帯
      4. 月額保守費用は「3〜5万円未満」30.2%が最多|一方で22.1%は保守契約なし
    3. 【制作会社選び編】発注先はどう探し、何を基準に決めたのか
      1. 制作は外注が主流|「全て内製」は14.1%にとどまる
      2. 制作会社の探し方|「紹介」と「検索」が入口の大半を占める
      3. 相見積もりは何社取った?「2〜3社」が最多、一方で1社即決も24.1%
      4. 決め手TOP5|1位は「費用・コスパ」57.8%、僅差で「制作実績」43.7%
    4. 【プロセス編】発注してから公開まで、現場では何が起きていたか
      1. 要件定義にかけた期間|「1週間未満・工程なし」が合わせて21.7%
      2. 数値目標を設定した企業はわずか14.1%|約3割は成果目標そのものが不在
      3. 企業サイトのCMSシェア2026|WordPressが55.8%で依然として過半
    5. 【つまずき編】Web制作で「困ったこと」1位は、デザインのイメージ相違48.2%
      1. 困りごとTOP5|約半数が「完成イメージのズレ」に直面している
      2. 2位は「要件が途中で変わり遅延」30.2%、3位は「コミュニケーション不全」25.6%
      3. 公開後のサポート不足13.1%|「作って終わり」のリスクが数字に表れた
    6. 本調査から見えた考察|発注者が抱える3つの構造的な課題
      1. 課題1:費用は決めているのに、成果を測る基準(KPI)を決めていない
      2. 課題2:要件定義に時間をかけないまま制作が始まっている
      3. 課題3:公開後の運用が設計されないまま、サイトが放置される
    7. まとめ|Web制作の成否は「発注前の設計」でほぼ決まる
      1. 本調査データの引用・転載について
        1. 調査主体・お問い合わせ|株式会社THINkBALについて

          【結論】199名の回答で見えたWeb制作のリアル「5つの事実」

          THINkBAL様_アンケート①結果レポート記事_5大インサイトのサマリーグラフィック

          調査の全体像を、先に5つの数字でお伝えします。

          見えてきた事実数字
          制作費の最多価格帯は「50〜100万円未満」21.1%(全体の72.4%が200万円未満)
          予算を超過した企業37.7%(予算内は46.7%にとどまる)
          制作会社選びの決め手1位は「費用・コスパ」57.8%
          困ったこと1位は「デザインがイメージと違った」48.2%
          数値目標(KPI)を設定していた企業わずか14.1%

          特に注目すべきは、4つ目と5つ目の関係です。

          約半数が完成イメージのズレに直面している一方で、成果を測るための数値目標を決めて発注した企業は7社に1社しかいません。「何をもって成功とするか」を決めないまま制作が始まっている実態が、本調査から浮かび上がりました。

          調査概要|「Web制作の発注経験がある199名」に何を聞いたか

          THINkBAL様_アンケート①結果レポート記事_調査概要テーブル

          本調査は、Web制作の発注・選定・実務のいずれかに関与し、かつその経験が直近5年以内である方のみを対象としています。

          スクリーニング設問に加え、回答の正確性を確認する設問(トラップ設問)も設置し、データ品質を担保しました。

          調査主体株式会社THINkBAL
          調査対象過去5年以内にWeb制作(新規・リニューアル)に関与した企業担当者
          調査方法インターネットによる選択式・自由記述アンケート
          調査時期2026年4月
          有効回答数199件
          設問数全17問(選択式15問・自由記述2問)

          回答者の立場|過半数が「実務・選定を担当した当事者」

          THINkBAL様_アンケート①結果レポート記事_Q3 Web制作の発注・選定における役割

          最も多かったのは「実務・選定担当(Web・マーケ担当者)」で47.7%。次いで「総務・広報担当(兼任)」が21.6%、「情報システム部門の担当者」が16.1%と続きます。

          つまり回答者の85.4%が、制作会社と直接やり取りをした現場の担当者です。

          決裁者へのアンケートでは見えにくい、進行中のやり取りのすれ違いや修正の発生といった、実務レベルの実態が反映されている点が本調査の特徴です。なお「最終決裁者(経営者・役員)」は6.5%、「予算承認者(部長・マネージャー)」は6.0%でした。

          企業規模と業種|回答の中心は従業員200名以下の中小企業

          THINkBAL社独自アンケート結果|従業員規模・業種

          従業員規模は「51〜200名」が38.2%で最多、次いで「11〜50名」が29.1%、「1〜10名」が16.1%。全体の83.4%が従業員200名以下の中小・スタートアップ企業でした。

          業種は「IT・Web・通信」が31.7%と最も多く、「小売・EC・流通」19.6%、「製造業」17.6%が続きます。

          業種構成比
          IT・Web・通信31.7%
          小売・EC・流通19.6%
          製造業17.6%
          医療・介護・福祉7.5%
          不動産・建設7.0%
          飲食・サービス業6.0%

          本記事の数値は、中小企業を中心とした市場の実態として読み解いていただくのが適切です。

          何を作ったのか|最多はコーポレートサイト40.7%、LP・EC・採用が続く

          THINkBAL社独自アンケート結果|直近で制作・リニューアルしたWebサイトの種類

          制作・リニューアルしたサイト種別は「コーポレートサイト」が40.7%で最多。企業の顔となる公式サイトが、依然としてWeb投資の中心にあることがわかります。

          注目したいのは2位以下です。LP(24.1%)、サービスサイト(23.6%)、ECサイト(23.6%)、採用サイト(23.1%)がほぼ横並びで拮抗しています。

          売上・採用といった直接的な成果を狙う特化型サイトの需要が、コーポレートサイトに迫る規模で存在するということです。制作会社には、サイト種別ごとに異なる目的への設計力が求められています。

          【費用編】Web制作の費用相場|結局いくら払っているのか

          最も関心の高い費用について、4つの角度から実態を見ていきます。

          • 最多価格帯は「50〜100万円未満」21.1%
          • 予算内に収まったのは46.7%、およそ4割は超過
          • LP制作の相場と価格帯
          • 月額保守費用は「3〜5万円未満」が最多

          最多価格帯は「50〜100万円未満」21.1%|次点は30〜50万円未満18.6%

          THINkBAL社独自アンケート結果|Webサイトの制作・リニューアルにかかった総費用(外注費)はいくらか

          Web制作の総費用で最も多かったのは「50〜100万円未満」で21.1%(42名)。これがボリュームゾーンです。

          価格帯構成比
          30万円未満17.1%
          30〜50万円未満18.6%
          50〜100万円未満21.1%
          100〜200万円未満15.6%
          200〜500万円未満8.0%
          500〜1,000万円未満2.0%
          社内制作のため外注費用なし13.1%

          30万円未満から200万円未満までを合計すると72.4%。つまりWeb制作案件の約7割は200万円未満の予算で動いています。一方、500万円以上の案件は2.0%と極めて少数でした。

          また「社内制作のため外注費用はかからなかった」が13.1%(26名)存在した点も見逃せません。予算を確保せず内製で対応するケースが、一定の割合で存在しています。

          予算内に収まったのは46.7%|およそ4割は見積もりを超過していた

          THINkBAL社独自アンケート結果|実際にかかった費用と予算のバランス

          当初の見積もりと比べてどうだったかを聞いたところ、「予算内に収まった」は46.7%と半数を下回りました。

          対して超過を経験した企業は、「やや超過(1〜2割増)」34.2%と「大幅に超過(3割以上増)」3.5%を合わせて37.7%。およそ4割が、当初予算をオーバーしています。

          ここで重要なのは、超過の大半が「やや超過」に集中している点です。

          想定外の大きなトラブルで一気にコストが増えたわけではなく、進行中の細かな仕様変更や修正が積み重なって、少しずつ費用を押し上げていると考えられます。

          この推測は、後述する「困ったこと」の1位が「デザインがイメージと違った(修正回数が多かった)」であることとも整合します。予算超過はコストの問題ではなく、合意形成プロセスの問題である可能性が高いといえます。

          LP制作の相場はいくら?単体発注のリアルな価格帯

          THINkBAL社独自アンケート結果|LPの制作費用・Webサイトの月額保守・運用費用

          LP制作の経験がある92名に絞って集計したところ、最多は「30〜50万円未満」で48.9%(45名)。実に約半数がこの価格帯に収まりました。

          LP制作費用構成比(LP経験者92名中)
          10万円未満10.9%
          10〜30万円未満31.5%
          30〜50万円未満48.9%
          50〜100万円未満5.4%
          100万円以上3.3%

          10〜50万円未満のレンジに80.4%が集中しており、コーポレートサイト制作と比べて価格のばらつきが小さいことがわかります。

          LPは構成要素が定型化しやすく、相場が形成されやすい領域だといえるでしょう。なお回答者全体で見ると、LP制作の経験がない方が53.8%(107名)と過半数でした。

          月額保守費用は「3〜5万円未満」30.2%が最多|一方で22.1%は保守契約なし

          THINkBAL社独自アンケート結果|LPの制作費用・Webサイトの月額保守・運用費用

          月額の保守・運用費用は「3〜5万円未満」が30.2%(60名)で最多、「1〜3万円未満」が28.1%(56名)で続きます。

          月額保守費用構成比
          0円(保守契約なし)22.1%
          1〜3万円未満28.1%
          3〜5万円未満30.2%
          5〜10万円未満8.5%
          10〜30万円未満2.0%
          30万円以上1.5%
          わからない7.5%

          注目すべきは、「0円(保守契約なし)」が22.1%(44名)にのぼることです。5社に1社以上が、公開後の保守契約を結ばずにサイトを運用していることになります。

          Webサイトは公開してからが本番です。CMSやプラグインの更新が止まればセキュリティリスクが高まり、改善のためのPDCAも回せません。この22.1%という数字は、後述する「公開後のサポート不足」という不満の原因のひとつだと考えられます。

          自社の制作費や保守費が適正かどうか判断がつかない場合は、無料相談でご相談ください。

          【制作会社選び編】発注先はどう探し、何を基準に決めたのか

          制作会社の探し方から決定要因まで、選定プロセスの全体像を追います。

          • 制作は外注が主流で「全て内製」は14.1%
          • 探し方は「紹介」と「検索」で約7割
          • 相見積もりは「2〜3社」が最多
          • 決め手1位は「費用・コスパ」57.8%

          制作は外注が主流|「全て内製」は14.1%にとどまる

          THINkBAL社独自アンケート結果|制作・リニューアルは内製?外注?

          制作体制で最も多かったのは「主に外注+一部内製」の37.2%(74名)。次いで「全て外注」25.6%、「主に内製+一部外注」19.6%と続きます。

          外注を主体とする企業(全て外注+主に外注)は62.8%。一方「全て内製」は14.1%、「ノーコードツールで自社制作」は3.5%にとどまりました。

          ここから読み取れるのは、完全内製でも完全外注でもない「ハイブリッド型」が主流になっているという事実です。

          設計・デザイン・実装といった専門性の高い工程は外部に委ね、日々の更新やコンテンツ追加は自社で担う。この分担が、現在のスタンダードといえます。制作会社を選ぶ際は、公開後に自社側でどこまで運用できる状態にしてくれるかも、重要な判断材料になります。

          制作会社の探し方|「紹介」と「検索」が入口の大半を占める

          THINkBAL社独自アンケート結果|制作会社の情報収集方法

          最も影響が大きかった情報源は「知人・取引先の紹介」で37.7%(75名)。次いで「Google検索」が29.6%(59名)でした。この2つだけで67.3%を占めます。

          情報収集方法構成比
          知人・取引先の紹介37.7%
          Google検索29.6%
          比較サイト・まとめ記事9.0%
          制作会社の自社サイト6.5%
          営業からの提案・テレアポ5.5%
          SNS4.0%
          セミナー・展示会2.5%

          一方、比較サイト(9.0%)、営業提案(5.5%)、SNS(4.0%)の影響力は限定的でした。

          Web制作は発注前に品質を確かめにくいため、信頼できる第三者からの推薦が、最も強い決め手になっています。営業や広告からの働きかけよりも、紹介と検索によって能動的に探すケースの方が圧倒的に多い、という結果です。制作会社を探す側にとっても、依頼を受ける側にとっても、参考になるポイントといえます。

          相見積もりは何社取った?「2〜3社」が最多、一方で1社即決も24.1%

          THINkBAL社独自アンケート結果|発注前の相談社数

          発注前に見積もりや相談をした社数は、「2〜3社」が58.8%(117名)で圧倒的多数。約6割が複数社を比較しています。

          相談社数構成比
          1社のみ(比較せず)24.1%
          2〜3社58.8%
          4〜5社6.5%
          覚えていない10.6%

          興味深いのは両端です。「4〜5社」は6.5%にとどまり、6社以上に相談した企業はゼロでした。比較検討は「2〜3社」で十分と判断されているのが実態です。

          そして「1社のみ(比較せず)」も24.1%(48名)存在します。4社に1社は相見積もりを取らずに決めているわけですが、これは前述の「知人・取引先の紹介」37.7%と重なる層と考えられます。信頼関係のあるルートからの発注では、比較そのものが省略されているのです。

          決め手TOP5|1位は「費用・コスパ」57.8%、僅差で「制作実績」43.7%

          THINkBAL社独自アンケート結果|制作会社を選ぶときに重視したポイント

          制作会社選定の決め手を3つまで選んでもらった結果が、以下です。

          順位重視したポイント構成比
          1位費用・コスパ57.8%(115票)
          2位過去の制作実績・ポートフォリオ43.7%(87票)
          3位デザインセンス・クオリティ32.7%(65票)
          4位提案力・戦略的な提案26.1%(52票)
          5位対応スピード・レスポンス19.1%(38票)
          6位ヒアリング力・課題理解の深さ14.6%(29票)
          6位知人・取引先からの紹介14.6%(29票)
          8位担当者との相性・人柄13.1%(26票)
          9位アフターサポート・運用支援10.6%(21票)
          10位同業種の制作実績があること9.5%(19票)
          11位SEO・集客への理解8.0%(16票)
          12位UX設計・使いやすさへの配慮6.5%(13票)

          「費用」「実績」「デザイン」の3点は、多くの企業が制作会社を検討する際に欠かせない条件になっています。

          しかし本当に注目すべきは下位に並ぶ項目です。「アフターサポート・運用支援」10.6%、「SEO・集客への理解」8.0%、「UX設計・使いやすさへの配慮」6.5%。公開後の成果に直結する項目ほど、選定時には重視されていません

          つまり多くの企業は、「いくらで、どんな見た目のものが作れるか」を基準に発注先を決めており、「作った後に成果が出るか」までは選定基準に入っていないのです。これが、次章以降で紹介するつまずきにつながっていきます。

          【プロセス編】発注してから公開まで、現場では何が起きていたか

          実際の制作プロセスについて、3つの設問から実態を掘り下げます。

          • 要件定義は「1週間未満・工程なし」が合計21.7%
          • 数値目標を設定した企業はわずか14.1%
          • CMSシェアはWordPressが55.8%で過半

          要件定義にかけた期間|「1週間未満・工程なし」が合わせて21.7%

          THINkBAL社独自アンケート結果|制作会社との要件定義・打ち合わせにかけた期間

          要件定義・打ち合わせにかけた期間は「2週間〜1ヶ月」が29.1%(58名)で最多、「1週間〜2週間」が25.6%(51名)で続きました。

          要件定義期間構成比
          工程は特になかった11.1%
          1週間未満10.6%
          1週間〜2週間25.6%
          2週間〜1ヶ月29.1%
          1〜2ヶ月10.6%
          2ヶ月以上6.5%

          深刻なのは、「要件定義の工程は特になかった」11.1%と「1週間未満」10.6%を合わせた21.7%という数字です。5社に1社以上が、ほぼ設計をしないまま制作に着手しています。

          逆に1ヶ月以上をかけた企業は17.1%。要件定義に十分な時間を確保している企業は、6社に1社程度しかありません。

          要件定義は、目に見える成果物が出ないため軽視されがちな工程です。しかしここで削った時間は、後工程の修正・手戻りとして必ず戻ってきます。次章の「困ったこと」1位が「デザインのイメージ相違」48.2%であることは、決して偶然ではないでしょう。

          数値目標を設定した企業はわずか14.1%|約3割は成果目標そのものが不在

          THINkBAL社独自アンケート結果|成果目標(KPI)の設定

          本調査で特に注目したいのが、この結果です。

          KPI設定状況構成比
          数値目標を具体的に設定した14.1%(28名)
          大まかな方向性は決めたが数値目標はなかった51.8%(103名)
          特に成果目標は設定しなかった29.6%(59名)
          わからない4.5%(9名)

          PV数・CV数・問い合わせ数といった具体的な数値目標を設定していた企業は、わずか14.1%。7社に1社です。

          一方、「大まかな方向性のみ」51.8%と「特に設定しなかった」29.6%を合わせると81.4%(162名)。8割超が、成果を測る基準を持たないまま制作に臨んでいます。

          数値目標がなければ、公開後にそのサイトが成功だったのか失敗だったのかを判定できません。判定できなければ、改善のしようもない。「なんとなく新しくなった」で終わってしまう構造が、ここにあります。

          前章で「SEO・集客への理解」を重視した企業が8.0%しかいなかったことと合わせて読むと、多くのプロジェクトが「成果」ではなく「完成」をゴールに設定している実態が見えてきます。

          企業サイトのCMSシェア2026|WordPressが55.8%で依然として過半

          THINkBAL社独自アンケート結果|現在お使いのサイトのCMS

          使用CMSはWordPressが55.8%(111名)と圧倒的シェアを維持しています。

          CMS構成比
          WordPress55.8%
          Wix8.5%
          STUDIO8.0%
          CMSは使っていない(静的サイト)6.0%
          独自開発(フルスクラッチ)3.5%
          Shopify2.5%
          Jimdo2.0%
          わからない12.6%

          WordPressに次ぐのは、Wix(8.5%)とSTUDIO(8.0%)。ノーコード系CMSは合計16.5%を占めており、WordPress以外の選択肢も一定のシェアを持つようになっています。内製化やスピードを重視する中小企業を中心に、選択肢として定着しつつある状況です。

          もうひとつ見過ごせないのが、「わからない」が12.6%(25名)という点。自社サイトが何で作られているかを把握していない担当者が8人に1人います。これは制作会社からの引き継ぎが不十分であること、運用がブラックボックス化していることの表れといえます。

          【つまずき編】Web制作で「困ったこと」1位は、デザインのイメージ相違48.2%

          本調査の中で、特にはっきりと結果が偏ったのが、この設問です。

          • 約半数が「完成イメージのズレ」に直面
          • 2位は要件変更による遅延、3位はコミュニケーション不全
          • 公開後のサポート不足という不満も一定数存在

          困りごとTOP5|約半数が「完成イメージのズレ」に直面している

          THINkBAL社独自アンケート結果|Web制作・リニューアルの過程で困ったこと・想定と違ったこと

          制作過程で困ったことを3つまで選んでもらった結果、1位は「デザインがイメージと違った(修正回数が多かった)」で48.2%(96票)。断トツの1位です。

          順位困ったこと構成比
          1位デザインがイメージと違った(修正回数が多かった)48.2%(96票)
          2位要件が途中で変わり、スケジュールが遅延した30.2%(60票)
          3位制作会社とのコミュニケーションがうまくいかなかった25.6%(51票)
          4位SEO・集客の成果が期待以下だった19.1%(38票)
          5位公開後の運用サポートが不十分だった13.1%(26票)
          6位公開後にバグ・不具合が多発した11.6%(23票)
          6位公開後の分析・改善提案がなかった11.6%(23票)
          8位費用が当初の見積もりより大幅に超過した10.1%(20票)
          9位ワイヤーフレームや設計段階の合意が曖昧だった7.5%(15票)
          10位納品後に連絡が取りづらくなった4.0%(8票)

          ほぼ2社に1社がデザインの認識ズレを経験しているという結果です。技術力や予算の問題ではなく、「イメージがうまく伝わらなかった」というシンプルなコミュニケーション不足が、最も大きな課題になっています。

          2位は「要件が途中で変わり遅延」30.2%、3位は「コミュニケーション不全」25.6%

          TOP3を並べると、ある共通点が浮かび上がります。

          • デザインがイメージと違った(48.2%)
          • 要件が途中で変わり、スケジュールが遅延した(30.2%)
          • 制作会社とのコミュニケーションがうまくいかなかった(25.6%)

          3つとも「制作前の合意形成」が不十分だったために起きている問題です。技術力やデザイン力そのものよりも、着手前にどれだけ認識をすり合わせられたかが、プロジェクトがうまくいくかどうかを左右しています。

          ここで前章の数字を思い出してください。要件定義を「行わなかった」または「1週間未満で済ませた」企業が21.7%でした。

          要件定義に時間をかけないまま制作を始めると、修正回数の増加、スケジュール遅延、そして「やや超過(1〜2割増)」34.2%という予算超過につながっていく。本調査のデータは、こうした一連の流れがあることを示しています。

          なお「費用が当初の見積もりより大幅に超過した」は8位・10.1%にとどまりました。企業が本当に困っているのは金額の大きさではなく、想定と違う進み方をすることなのです。

          公開後のサポート不足13.1%|「作って終わり」のリスクが数字に表れた

          公開後フェーズの不満も、無視できない規模で存在します。

          • 公開後の運用サポートが不十分だった:13.1%
          • 公開後にバグ・不具合が多発した:11.6%
          • 公開後の分析・改善提案がなかった:11.6%
          • 納品後に連絡が取りづらくなった:4.0%

          これらは重複回答を含みますが、「作って終わり」に起因する不満が複数の項目に分散して現れている点が重要です。

          自由記述でも、この課題に触れる声が多数寄せられました。「Webは制作して終わりではなく、デバッグや更新・運営も必要になるため、制作だけで考えるのではなくトータルコストを下げる提案をしてほしい」「制作後は3年ほど音沙汰がなく、サポートが全くない点に不満が大きい」といった具体的な指摘です。

          前述の「保守契約なし」22.1%「アフターサポートを選定時に重視した」10.6%という数字と合わせて見ると、理由がわかります。発注する時点で公開後の運用が検討されていないため、公開後にサポートが途切れ、それが不満として表れているのです。

          本調査から見えた考察|発注者が抱える3つの構造的な課題

          199名のデータを横断すると、個別のトラブルの背後に3つの構造的な課題が見えてきます。

          • 費用は決めているのに、成果を測る基準(KPI)を決めていない
          • 要件定義に時間をかけないまま制作が始まっている
          • 公開後の運用が決まらないまま、サイトが放置される

          課題1:費用は決めているのに、成果を測る基準(KPI)を決めていない

          選定基準の1位は「費用・コスパ」57.8%。予算には強い関心が払われています。

          にもかかわらず、数値目標を設定した企業は14.1%。「コスパ」を判断するには、コスト(費用)とパフォーマンス(成果)の両方が必要ですが、後者を測る指標が存在しないまま「コスパ」が語られているのが実情です。

          その結果として現れるのが、「SEO・集客の成果が期待以下だった」19.1%という不満でしょう。目標が数値化されていなければ、公開後に成果が出たのか出ていないのか判断できません。発注前に「このサイトで何をどれだけ動かしたいのか」を数字で決めておくことが、費用に見合う成果を得るための第一歩になります。

          課題2:要件定義に時間をかけないまま制作が始まっている

          要件定義を1週間未満または実施していない企業が21.7%、1ヶ月以上かけた企業は17.1%。設計工程は明らかに軽視されています。

          そして困ったこと1位は「デザインのイメージ相違」48.2%、2位は「要件変更による遅延」30.2%。要件定義に十分な時間をかけなかった結果、認識のズレに気づかないまま制作が進み、後から修正や仕様変更が発生していると考えられます。

          さらに予算超過37.7%の内訳を見ると、その大半が「やや超過(1〜2割増)」34.2%です。手戻りによる追加の作業時間が費用を押し上げていると考えるのが自然です。要件定義にかける時間を削っても、その分は後工程の修正対応として増えるだけで、トータルの時間や費用が減るわけではありません。

          課題3:公開後の運用が設計されないまま、サイトが放置される

          選定時に「アフターサポート・運用支援」を重視した企業は10.6%、保守契約を結んでいない企業は22.1%、自社CMSを把握していない担当者は12.6%

          一方で、公開後の不満は「運用サポート不足」13.1%、「バグ・不具合」11.6%、「分析・改善提案なし」11.6%と、確実に発生しています。

          発注する時点で運用のことを考えていなければ、公開後にサポートを受けられないのは自然な結果です。Webサイトは公開して終わりではなく、そこから成果を出していくものです。制作会社を選ぶ段階で「公開後に何をしてくれるのか」を確認しておくことが、この課題への最も実践的な対策になります。

          まとめ|Web制作の成否は「発注前の設計」でほぼ決まる

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          本調査から見えたのは、Web制作の失敗が技術力の不足ではなく、着手前の準備不足から生まれているという事実です。

          相場は50〜100万円未満が最多で、約7割が200万円未満。しかし約4割が予算を超過し、約半数がデザインの認識ズレに直面し、8割超が成果目標を持たないまま発注していました。要件定義を1週間未満で済ませる企業が5社に1社という現実が、そのすべての起点になっています。

          • 制作費は200万円未満が約7割、最多は50〜100万円未満
          • 約4割が予算超過、その大半は手戻りによる「やや超過」
          • 困りごと1位は「デザインのイメージ相違」48.2%
          • 数値目標を設定した企業はわずか14.1%

          つまり、「何を目的に、どんな成果を、どう測るのか」を発注前に決めておくだけで、多くのつまずきは避けられるということです。

          THINkBALは、この課題意識のもと、着手前の調査・戦略立案・要件定義に約2ヶ月を確保するプロセスを標準としています。データにもとづくUX/UI設計と公開後の運用まで一貫して伴走する体制で、SUBARU様・トヨタホーム様をはじめ多くのプロジェクトを支援してまいりました。

          自社のWeb制作をどう進めるべきかお悩みの方は、まずはお気軽にご相談ください。

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          本調査結果のデータおよびグラフは、報道・記事・資料等での引用・転載を歓迎いたします。ご利用の際は、以下の出典表記と本記事へのリンク設置をお願いいたします。

          出典表記株式会社THINkBAL「Web制作の実態調査2026(第1弾)」
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          調査主体・お問い合わせ|株式会社THINkBALについて

          本調査は、Web制作会社である株式会社THINkBALが独自に企画・実施したものです。

          会社名株式会社THINkBAL(THINkBAL Inc.)
          設立2019年2月21日
          所在地東京都江東区豊洲1-2-39
          代表取締役宮﨑 典史
          事業内容Web制作、Webコンサルティング、UX/UIデザイン、広告運用、SEO対策
          主な実績電通グループ各社、株式会社SUBARU、トヨタホーム株式会社、株式会社セブン銀行、味の素株式会社ほか

          THINkBALは「戦略とデザイン」「先進性と受け入れやすさ」「コストとパフォーマンス」のバランスを設計思想に据え、ビジネス成果に直結するWebサイトを構築しています。

          本調査に関するお問い合わせ、およびWeb制作・リニューアルのご相談は、下記よりお気軽にお寄せください。

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          著者
          Digital Magazine editorial departmentDigital Magazine 編集部
          Digital Magazineの企画・執筆・編集をしています。Webサイト制作、UX/UIデザイン、コンテンツマーケティング、SEO対策、SNS運用、広告運用に強みを持ったメンバーが、デジタルマーケティング全般の最新情報やノウハウをわかりやすくお届けします。
          監修者
          Miyazaki Norifumi宮崎 典史
          THINkBAL代表。Web制作会社でWebサイト構築を学び、株式会社電通に出向。ナショナルブランドのWebサイトを数多くプロデュース。担当領域は、Webコンサルティング・戦略立案・プロジェクトマネジメント・UXリサーチ・情報設計・制作ディレクション。