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マーケティング
Update: 2024/4/28

アクセス解析の必要性を解説|アクセス解析でわかる7つのこととは

会社のマーケティングに携わっていると、アクセス解析を頼まれることもあるでしょう。しかし、実際のところアクセス解析の必要性がわからずに、ただ作業に取り組んでいる人も少なくないでしょう。

  • アクセス解析の必要性がわからない人
  • アクセス解析を実施するとわかることが知りたい人
  • アクセス解析する時の分析ポイントが知りたい人

そこで、この記事ではアクセス解析の必要性について紹介します。あわせて重要なポイントも紹介するので、これからアクセス解析に取り組む人は参考にしてください。

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アクセス解析の必要性

サイトのアクセス解析は問い合わせ件数を増やすために必須な施策です。しかし、本当の意味で必要性を理解していなければ、結果につながることはありません。そこで、ここではあらためてアクセス解析の必要性について紹介します。

見出しのポイント
  • サイトの現状を知るために必要
  • サイトの課題を早期発見できる
  • 早く成果に繋げられる可能性がある
  • ユーザーの求めていることを理解してユーザビリティを向上させる

サイトの現状を知るために必要

アクセス解析はサイトの現状を知るために有効です。サイトにおけるアクセス数やCV(コンバージョン)数などの現状の数値を把握することで、数値改善に向けた施策に取り組みやすくなります。

サイトへのアクセス数を把握しないまま「アクセス数の増加」を目標にしても、どの割合でアクセス数を増やせば良いのかわかりません。そこで、過去のアクセス数を参考に目標を決めるのが一般的です。

特にサイトの改善は現状を知らなければ施策を立てられないため、Webマーケティングの世界ではアクセス解析が必須とされています。

Webサイトにおけるアクセス数の目安や分析方法についてはこちらもご覧ください。

サイトの課題を早期発見できる

サイトを継続的に運営していても、なかなか検索結果の上位に表示されないこともあるでしょう。サイトの検索順位が上昇しない場合は、おそらくアクセス解析をしないままサイト運営に取り組んでいることが原因です。

アクセス解析ではサイトのアクセス数や流入経路、各ページの滞在時間などを把握できます。つまり、アクセス解析に取り組むことでユーザーの行動を把握できるということです。

アクセス解析の結果が悪いページには何らかの課題がありますし、ユーザーの興味を妨げているコンテンツを発信している可能性もあります。以上のようにサイトにおける課題を抽出するためにも、アクセス解析は役に立つでしょう。

早く成果に繋げられる可能性がある

サイトを作成している企業は何らかの成果を求めている場合がほとんどです。サイトを運営する際には、以下の数値を向上させるのを成果としている企業が多いでしょう。

  • 問い合わせ件数
  • アクセス数
  • 滞在時間

以上の項目における数値を向上させるためにはアクセス解析が必要です。アクセス解析をおこなうことで現状の数値を理解して、適切な施策を設定できるようになります。

例えば、問い合わせ件数が少ないのであれば、CTA(行動喚起)ボタンの設置箇所が悪いのかもしれません。また、アクセス数が少ないのであれば、魅力的なコンテンツを配信できていない可能性があります。

以上のように数値に及ぼす影響は、アクセス解析をおこなわなければ把握できません。早く成果につなげるためにも、アクセス解析に取り組むようにしましょう。

ユーザーの求めていることを理解してユーザビリティを向上させる

近年ではサイトの検索順位を向上させるために、ユーザビリティの向上に取り組んでいる企業も少なくありません。ユーザビリティとは国際規格の「ISO9241-11」で以下の通りに定義されています。

「ある製品が、指定されたユーザーによって、指定された利用の状況下で、指定された目的を達成するために用いられる際の、有効さ、効率及びユーザーの満足度の度合い」

以上のように、定義されているユーザビリティを提供するためにはアクセス解析が必要です。アクセス解析ツールで得た定量的なデータを分析することで、ユーザビリティの向上を狙った施策を実施できるようになります。

アクセス解析の種類 

複数のアクセス解析のグラフ

アクセス解析にはいくつか種類があります。目的にあわせて適切なアクセス解析方法を理解して、自社サイトの数値改善に取り組みましょう。

  • Webビーコンタイプ
  • サーバーログタイプ
  • パケットキャプチャリングタイプ

Webビーコンタイプ

アクセス解析におけるWebビーコンタイプとは、ページにタグを設定することデータを取得する方法です。JavaScript内にコードを記載することでユーザーの行動がサーバーに蓄積され、アクセスデータとして確認できるようになります。

サイトにJavaScriptのコードを記載するだけでアクセス解析ができるため、コーディングさえできれば誰でもアクセス解析できるのが特徴的です。また、Webビーコンタイプの代表的なツールとしては「Googleアナリティクス」があげられます。

Googleアナリティクスは、アクセス解析ツールとしてさまざまな項目を分析できます。アクセス解析においては、ひとまずGoogleアナリティクスさえ利用できれば問題ないくらいに情報量が網羅されています。そのため、現代のアクセス解析はGoogleアナリティクスを中心とした「Webビーコンタイプ」が主流と言っても過言ではないでしょう。

サーバーログタイプ

サーバーログタイプとは、サーバー上に記録されたアクセスログファイルをもとにアクセス解析をおこなう手法です。サーバーログタイプではサーバー上のアクセスログをもとにアクセス解析をおこなうので、既存のサイトに手を加える必要がありません。

そのため、Webビーコンタイプよりは手間がかかりにくいといえるでしょう。ただし、サーバーが定期的にデータを取り込んでいるため、リアルタイムでのアクセス解析はおこなえません。

また、サイトのアクセス数が多くなるとサイトの規模も膨らむため、アクセスログを取り込むのに時間がかかってしまう場合があります。

パケットキャプチャリングタイプ

パケットキャプチャリングタイプとは、サーバー上の「パケット」と呼ばれる情報を取得して、アクセス解析する方法です。パケットデータを取得するにはWebサーバー上に専用の装置を設置する必要があるので、導入コストがかかってしまう点は注意が必要でしょう。

しかし、パケットキャプチャリングタイプには以下のメリットがあります。

  • リアルタイム分析が可能
  • JavaScriptが機能しないブラウザや端末でもアクセス解析可能

つまり、コストはかかるものの、細部にまでこだわったアクセス解析ができるということです。すでに紹介した2つのアクセス解析方法よりも詳しく分析したい場合には、パケットキャプチャリングタイプを利用しましょう。

アクセス解析でわかることとそれぞれのポイント

アクセス解析をして数値を出しているサラリーマンの男性

アクセス解析でわかる項目には独自の分析ポイントがあります。それぞれアクセス解析でわかる項目は以下の通りです。

この見出しのポイント
  • PV数
  • UU数
  • 流入経路
  • リアルタイムのアクセス状況
  • 直帰率
  • 滞在時間
  • CVR

PV数

アクセス解析におけるPV数とは「ページビュー数」を意味します。ページがどの程度見られているのかを表している指標で、アクセス数やユーザー数とは関係なく表示されるのが特徴的です。例えばユーザー数が1人だったとしても、そのユーザーがページを10回閲覧していればPV数は10になります。

PV数は企業の業種や運営しているサイトの形式によって異なるため、一概にどの程度が平均かを伝えるのは難しいです。しかし、月間のPV数が100〜1,000程度の場合はコンテンツ不足を疑ってください。ユーザビリティを満たした適切なコンテンツを配信することで、PV数の増加を狙えます。

PV数の増加は見込み客の増加を意味するので、結果的にCV(コンバージョン)にまでつながる可能性が高まります。サイトごとに設定している成果は異なるものの、PV数の増加こそが目標達成の足がかりとなるでしょう。

ただし、PV数ばかりが増えていて、CVにまでつながらない場合も考えられます。PV数の増加とCV数の増加が比例しない場合は、適切な導線が作られていない場合が多いです。ヒートマップツールなどを用いてユーザーの動きを把握し、ユーザビリティを満たしたコンテンツ作りに取り組みましょう。

UU数

アクセス解析においてはUU(ユニークユーザー)数は欠かせない指標です。UU数と聞くと、どこかユーザー数とは異なる概念と思う人もいるでしょう。しかし、実際のところはユーザー数と意味は変わりません。対象期間中にサイトに訪れたユーザー数のことを意味します。

UU数では同じユーザーが何度もサイトに訪れたところで「1」としかカウントされません。ただし、UU数はブラウザごとのCookieをもとにカウントしているのが特徴的です。つまり、1つの端末でGoogleとSafariから同じサイトにアクセスした場合は、UU数は「2」とカウントされます。同じユーザーがアクセスしたとしても、端末やブラウザごとにUU数がカウントされる点には注意が必要です。

また、近年では自社の売上にもつながるため、施策をもとにUU数の増加を狙う企業も少なくありません。一般的にUU数を増加させる施策は以下の通りです。

  • SEOを実施する
  • 他媒体からの流入を狙う

上記の施策は短い期間で効果が出にくいですが、粘り強く取り組んでいればUU数の増加を狙えます。

流入経路

アクセス解析では、ユーザーがどのような経路で自社サイトにたどり着いたかを把握できます。サイトのPV数やCV数、UU数を高めるためには流入経路を把握するのが大切です。サイトへの流入経路として、以下の5つが考えられます。

  • キーワードをもとにした自然検索
  • 広告などによる有料流入
  • 外部サイトからの流入
  • SNSからの流入
  • お気に入りやブックマークからの直接流入

いずれの流入経路も大切ですが、近年ではブラウザからの自然検索による流入を重要視しているサイトが多いです。総務省が発表している「通信利用動向調査」によると、2020年のインターネット利用率は83.4%を記録していて、今や国民の大半がインターネットを利用していることがわかります。(※1)

つまり「インターネットで検索してから流入」という流れは一般化してきているため、自然検索に対する施策を強化する必要性があるということです。そのため、近年ではSEOが注目されるようになり、2014年には約356億円だったSEO市場規模も2018年には約500億円にまで成長しました。(※2)

時代とともに多様化する流入経路ですが、今後も自然検索による流入は見込まれるため、SEOを施す必要性は高いといえるでしょう。

流入経路について下記の記事にて詳しく紹介しておりますので、あわせてご覧ください。

リアルタイムのアクセス状況

アクセス解析ではリアルタイムのアクセス状況を調べられるツールも存在します。日々変化していくインターネットの世界では、1ヶ月前のデータでは古いことも日常茶飯事です。そのため、近年では「今のデータ」を取得する必要性が日々高まっています。

アクセス解析ツールとして有名な「Googleアナリティクス」「User Insight」では、PV数やUU数などのデータを訪問してからすぐに確認できます。特にUser Insightにおいては、訪問してから1秒でリアルタイムの解析画面を反映可能です。User Insightなどのツールを利用してリアルタイム分析に取り組むと、以下のメリットが発生します。

  • スピード感ある対応ができる
  • 過去データとの対比でより理解を深められる
  • 顧客に上質な体験を提供できる

アクセス解析に取り組むのであれば、リアルタイムのアクセス状況を把握することも大切です。より上質なCX(顧客体験)を提供するためにも「生きているデータ」をもとに施策を組みましょう。

直帰率

直帰率とはサイトに訪れたユーザーが、1ページしか見ないで離脱してしまう割合を表した指標です。例えば、サイトに訪れたユーザーが10人いたとしましょう。訪れたユーザーのうち、5人が1ページしか見ないで離脱した場合は、直帰率は50%になります。一方で、同じ条件で3人が1ページだけを見て離脱している場合の直帰率は30%です。

つまり、直帰率が低いほどユーザーが複数のコンテンツを閲覧し、サイトとして需要を満たした情報を発信できているということです。一般的に直帰率は40%程度が平均と言われていますが、業種やサイトの種類によって目安が異なるため、一概には何%が目安とは言えません。

しかし、あまりにも直帰率が高すぎる場合には、コンテンツの見直しを図りましょう。コンテンツの見直し作業に取り組んで、直帰率を低下させるためには以下の項目に注意してください。

  • キーワードの見直し
  • コンテンツ内容とサイトのテーマが合っているかを確認
  • サイトの導線を見直し
  • 専門性が高い情報を追加

滞在時間

アクセス解析における滞在時間とは、ユーザーがサイト内にいる時間を意味します。滞在時間が長ければ長いほど、ユーザーの興味をひくコンテンツが配信できているといえるでしょう。しかし、1,000文字程度のコンテンツに対して10分以上の滞在時間を記録している場合は、読みにくいコンテンツを配信している場合があります。

そのため、コンテンツ内容に対してあまりにも長すぎる滞在時間を記録している場合は、ユーザー視点に立ったサイト改善に取り組んでください。

また、滞在時間と一言でいっても、実は2種類の項目を解析できる場合があります。アクセス解析の代表ツールである「Googleアナリティクス」では、以下2種類の滞在時間を解析可能です。

Googleアナリティクスで解析できる滞在時間セッション時間ページ滞在時間
特徴・ページにおける平均的な滞在時間を解析できる
・ページがうまく機能しているかを把握するのに役立つ
・全ユーザーが1つのページに滞在した時間を解析できる

それぞれの滞在時間を解析して、目標時間まで滞在してくれるようなコンテンツを配信しましょう。

CVR

CVRとは「Conversion Rate」の略称で、日本語で「コンバージョン率」という意味です。サイトがそれぞれ設定しているCVの達成率を解析する際に利用します。

例えば、企業情報を掲載しているコーポレーションサイトで、自社サービスの資料請求をCVに設定しているとしましょう。自社サイトに訪れたユーザーが100人いたとして、資料請求までおこなったユーザーが5人いたとしたら、5%のCVRを達成したことになります。

CVRは設定するCVにもよりますが、一般的なサイトの場合は1〜2%程度が目安といわれています。もちろん業種やサイトの種類によって平均は異なるので、あくまでも目安程度に捉えてください。ただし、あまりにもCVRが低い場合には以下の原因が考えられます。

  • CVまでの導線が複雑である
  • 競合よりもコンテンツが弱い
  • ターゲットが定まっていない

CVRは企業の売上に直結する指標でもあります。上記の原因によってCVRが低いと考えられる場合は、いますぐに改善施策に取り組むべきです。

CVRの改善におすすめツールを下記の記事にて詳しく紹介しておりますので、あわせてご覧ください。

まとめ

アクセス解析で大切なポイントは以下の通りです。

この記事のまとめ
  • 成果に早くつなげるためにも、定期的なアクセス解析が必要であること
  • Webビーコンタイプのアクセス解析が主流であること
  • サイト改善に取り組む際には、PV数やUU数、CVRなどの指標を加味するべきであること

コンテンツマーケティングにおいて、年々アクセス解析の必要性が高まってきています。競合他社のコンテンツとの差別化を図るためにも、アクセス解析をもとに適切な施策を実行するようにしてください。

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著者
Digital Magazine editorial departmentDigital Magazine 編集部
Digital Magazineの企画・執筆・編集をしています。Webサイト制作、UX/UIデザイン、コンテンツマーケティング、SEO対策、SNS運用、広告運用に強みを持ったメンバーが、デジタルマーケティング全般の最新情報やノウハウをわかりやすくお届けします。
監修者
Miyazaki Norifumi宮崎 典史
THINkBAL代表。Web制作会社でWebサイト構築を学び、株式会社電通に出向。ナショナルブランドのWebサイトを数多くプロデュース。担当領域は、Webコンサルティング・戦略立案・プロジェクトマネジメント・UXリサーチ・情報設計・制作ディレクション。