
リード獲得に最適な手法は?BtoBとBtoCの施策の違いや注意点
営業担当の方からよくお聞きする「リード獲得の難しさ」。営業担当の方であれば、誰もが一度はリード獲得に苦労されたことがあるのではないでしょうか。
- リード獲得に課題を感じているが、解決方法が分からない人
- 見込み客のリード獲得に悩んでいる人
- リード獲得に効果的な手法があれば取り入れたいと考えている人
この記事では、そんなリード獲得に関する手法について紹介していきます。またBtoBとBtoCのリード獲得方法の違いについても触れているので、ぜひ最後までお読みください。
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Webマーケティングにおけるリードとは?
リード(Lead)とは「見込み客」のことを意味します。リード獲得とは、これから顧客になりうる見込み顧客の開拓のことです。
リード獲得は、リードジェネレーションとも呼びます。Leadとは「手がかり」や「きっかけ」を意味しており、マーケティングにおいては「見込み客」としています。
リードの定義は、企業によって異なります。営業リストをリードを呼ぶこともあれば、Webサイトであれば広告のクリックやサイトに訪問したユーザーをリードと呼ぶこともあります。
リードの見込み度合には違いがあり、オポチュニティ、セールスリード、ホットリード、ウォームリード、コールドリードなどと分類することもあります。
リード獲得のメリットは?
リード獲得のメリットは、コンバージョンが見込める顧客に絞り獲得をすることで、その後のコンバージョンを効率的におこなえることです。
リードの購買意欲を高め、コンバージョンをしていくことを、リードナーチャリングと呼びます。 ここからはオンラインとオフラインに分けて解説していきましょう。
リード獲得の受注率(CVR)と計算方法は?
リード獲得のCVRは、業種や商品・サービスにより大きく異なりますので、リード数からCVの過程で計算する数字例を紹介します。
リード数⇒商談数(商談率)⇒案件化数(案件化率)⇒CV(成約率) 商談率、案件化率、CV率の3つの確率を算出し、課題と施策考、KPIを設定してアクションを起こしていきます。
課題解決のためのアクションで、KPIを達成していくことで、CV率の向上につながります。
オンラインでのリード獲得方法
リード獲得方法としては、大きく「オンラインでの獲得」と「オフラインでの獲得」に分けられます。まずは、オンラインでのリード獲得方法について見ていきましょう。
広告運用
オンラインでの広告運用とはWebやSNSなどの媒体に広告を掲載していく手法のことです。広告と一口に言っても、以下のようにいくつか種類があります。
- リスティング広告
- ディスプレイ広告
- 動画広告
リスティング広告とは「検索連動型広告」とも呼ばれていて、ユーザーが検索したキーワードに連動して広告を出すことができます。またディスプレイ広告とはWEBサイトにある広告枠に掲載できる広告で、画像や動画で表示することが可能です。そして動画広告とは、YouTubeのような動画コンテンツの間に挿入できる広告のことです。
このように、オンラインでの広告運用には種類がいくつかあります。それぞれの費用相場は以下の通りです。
リスティング広告 | 1円~数千円/1クリック |
ディスプレイ広告 | 3~20円/1クリック |
動画広告 | 5~20円/1視聴 |
このように、広告の種類によって単価や費用の発生条件が異なります。特にリスティング広告は条件となるキーワードの検索頻度が高ければ高いほど、単価が割高になる傾向があります。
こうした広告運用については、リード獲得までに3か月間~半年はかかると考えたほうが良いでしょう。広告を配信したからといって「1度目に入ったら即購入してくれる」ということは少なく、何度も表示させて認知拡大につなげることが大切です。
SNS運用
SNS運用とは、TwitterやInstagramのような媒体を用いてコンテンツを発信していく施策のことです。SNS運用では全ての媒体を用いるというよりも、ターゲットの興味・関心に合わせて媒体を選ぶことがポイントとなります。
SNSの運用自体は自社でおこなえば、特に費用はかかりません。もちろん自社で運用するだけでも問題はありませんが、同時にSNS広告を打ち出すことでさらに効果的になります。SNS広告の費用については、以下の通りです。
SNS広告 | 50円~/1クリック 50円~/インプレッション1000回 |
SNS広告も上記で紹介したWeb広告のように、クリックやインプレッションを単価にしています。広告を打ち出すと自社アカウントや自社サイトに誘導しやすくなるでしょう。
獲得までの速度については、3か月間〜半年はかかると考えられます。SNSでは比較的興味のあるユーザーに表示されるようアルゴリズムが組まれてはいますが、即効性のあるものではありません。少なくとも3か月間は続けることが大切です。
コンテンツマーケティング
コンテンツマーケティングとは、Webサイトのような媒体を通じてコンテンツを発信し、ユーザーに興味を持ってもらう施策のことです。そのため、ユーザーが検索しそうなキーワードをメインにしてコンテンツを制作するSEO施策を取り入れると効果的です。
コンテンツマーケティングにかかる費用は、10万円〜50万円が相場です。コンテンツ制作をおこなう制作会社の規模によって、コストは変わってきます。例えばプラン内で制作をおこなう場合は20万円前後ですが、キーワード出しや構成、デザインなど全てを含めると50万円以上かかることもあります。
コンテンツマーケティングでリードを獲得するまでには、半年〜1年はかかると考えられます。特にSEO施策によってコンテンツマーケティングをおこなう場合は、検索結果の上位に表示されるまでに時間がかかります。そのため、長期的な施策になることを知っておいてください。
コンテンツマーケティングの集客方法については、以下の記事もあわせてご覧ください。
メルマガ配信
メルマガ配信はユーザーに対してメルマガを配信して商品・サービスの宣伝をおこなったり、キャンペーンを告知したりする施策のことです。まずメルマガを配信するためには、メールアドレスを取得しなければなりません。メールアドレスの取得については、下記で紹介する「ホワイトペーパーや資料の作成とフォームの設置」でおこなうことが有効です。
メルマガ配信にかかる費用は、以下の通りです。
初期費用 | 月額料金 | ライセンス料 | |
クラウド型 | 3万円前後 | 5000円前後 | なし |
オンプレミス型 | 5000円前後 | 3000円前後 | 300万円前後 |
クラウド型の場合、ライセンス料がかからないため割安になります。一方で、オンプレミス型の場合、ライセンス料がかかってしまうため割高になる傾向にあります。
メルマガの配信はリードを獲得するまでに、半年ほどはかかると考えられるでしょう。開封率が20%程度に至っても、必ず成約まで至るとは限りません。そこで長く配信し続けることで、徐々に見込み顧客を育てていくことが大切です。
ホワイトペーパー・資料の作成とフォームの設置
ホワイトペーパーや資料を作成し、自社サイトにフォームを設置することも効果的です。これはユーザーにとって役立つ資料をデータにまとめることで、ユーザーに問い合わせてもらうきっかけとなります。その際、資料をプレゼントする条件としてユーザーのメールアドレスを登録してもらうと良いでしょう。先ほど触れたように、ここでメールアドレスを取得すると、メルマガを配信することができます。
ホワイトペーパーや資料の作成は、自社でおこなうとコストをカットすることができます。フォームの設置には3万円前後かかるでしょう。ただし、CMSでフォームのテンプレートが用意されているのであれば、費用はかかりません。
リードを獲得するまでには、半年から1年はかかるでしょう。そもそもホワイトペーパーや資料をダウンロードするには、自社サイトにアクセスしてもらう必要があります。SEOによって上位表示させるためには、広告を出さない限り時間がかかります。とはいえ、一度上位に表示されるとスムーズに集客ができるため、有効な方法ではあります。
ウェビナー
ウェビナー(Webセミナー)は、見込み顧客との信頼関係を構築しながらリード情報を獲得できる代表的な手法です。
ZoomやYouTubeライブなどの配信ツールを活用し、自社サービスや業界動向、ノウハウなどをテーマにセミナー形式で情報提供します。
参加の要件として、メールアドレスや企業名の登録を促すことで、自然な形でのリード情報を取得できます。
ウェビナーを実施する際のポイントは「参加者のメリットが明確なテーマ選び」と「終了後のフォローアップ」です。質疑応答やアンケートを通じて個別ニーズを把握し、後日、営業活動やホワイトペーパー提供につなげる流れを設計すると効果的でしょう。
特にBtoB分野では、信頼のきっかけ作りとして強力な武器になります。
チャットボット
チャットボットは、Webサイト訪問者の興味をリアルタイムで捉え、自然な対話の中でリード情報を獲得できるツールです。
FAQ対応や問い合わせ窓口としての役割だけでなく、「資料請求はこちら」「セミナー予約しませんか?」などといった案内を表示し、行動を促すことができます。
AIやシナリオ型のチャットボットを使えば、訪問者のページ閲覧状況や行動履歴に応じて、適切なメッセージを自動で出し分けることが可能です。
名前やメールアドレスを入力させる流れもスムーズに設計できるため、離脱前にリード情報を獲得するための手段としても有効でしょう。夜間や休日など、営業時間外の対応もカバーできるのも大きなメリットです。
DMの送信
オンライン上でのDMは、SNSやメルマガ、LINE公式アカウントなどを活用して、ピンポイントで見込み顧客に直接アプローチする手法です。
SNSでのフォロワーや過去に資料請求したユーザーなど、すでに何らかの接点がある層に対して、限定オファーや無料相談などの案内を届けることで、高確度のリード獲得が期待できます。
ポイントは、「一斉送信ではなく、相手の関心に応じた内容で届けること」です。たとえば、Instagramで美容系商品に興味を持ったユーザーには、クーポン付きの案内DMを送る、などパーソナライズすることが重要でしょう。
オフラインでのリード獲得方法

ここからはオフラインでのリード獲得方法をご紹介します。「オフラインでリードを獲得したいけれどどのような施策をすれば良いのか分からない」と悩んでいる方は参考にしてみてください。
セミナーの開催
販売している商品やサービスによっては、セミナーの開催も有効です。セミナーの実施はBtoB企業でもBtoC企業でもおこなうことがあります。ユーザーにとって有益な情報を発信すれば、ユーザーから自社を支持してもらうチャンスにもなるため、有効な手法です。
セミナーにかかる費用は以下の通りです。
会場費 | 15万〜30万円 |
管理システム | 3万円 |
オフラインでのセミナーは会場を利用するため、15万〜30万円ほどかかります。これは時間や規模にもより、開催時間が長く、規模が大きくなるほど費用はかかります。もし会場を自社にすることができれば、会場費を節約することができるでしょう。
また、当日の参加者について把握するための管理システムは、3万円程度かかります。他にもセミナーを開催するために広告を打ち出したり、スタッフを雇ったりすればその分費用はかかります。なるべく費用をかけないのであれば、自社で運用しているWebサイトやSNSで告知し、当日の対応は社員がおこなうなどの工夫が必要です。
セミナーのように対面での施策の場合は、リードを獲得するスピードは早いです。成功すればその日のうちに商品やサービスを申し込んでくれることもあるでしょう。そのためには、ユーザーにとって興味のある情報を発信することが大切です。
ポスティング広告
ポスティング広告とは個人のポストにチラシやDMを投函する施策のことです。これはチラシやDMを印刷してポストへ投函するというシンプルな施策であり、従来のリード獲得方法ではありますが、地域に密着した呼びかけも可能であるため効果的です。
特に冊子を印刷して個人宛に投函するDMは自動車メーカーや化粧品メーカーなど、大手企業でも採用されている手法です。これは受け取り手に取っても特別感が感じられるという声があり、侮れない手法です。
ポスティング広告にかかる費用は地域によって大きく異なりますが、例としては以下の通りです。
チラシ | 6円前後(1枚あたり) |
DM | 50円前後(1通あたり) |
印刷が1枚で完結するようなチラシは1枚あたり6円前後ですが、宛名を印刷したりするようなDMの場合は1通あたり50円前後と割高になります。
ポスティング広告の反応は新聞よりも高いとも言われており、購入率は全国平均で0.75%というデータもあります。ただしたった1度の投函で効果が出るわけではないので、半年から1年は続けて出す必要があります。
展示会などのイベント開催
特にBtoB企業の場合は、展示会などのイベントを開催してリードを獲得することがあります。こうしたイベントでは新作の商品を展示したり、新しいサービスを紹介することが可能です。
イベントでかかる費用は、以下の通りです。
出展費 | 30万円前後 |
ブース装飾 | 50万円前後 |
展示製品の運搬費用など | 20万円前後 |
出展費として30万円前後がかかります。これはブースの大きさとも関係があり、大きければ大きいほど出展費が高くなると考えられます。また、大きなイベントではブースの装飾も大切です。ブースの装飾には50万円前後かかり、豪華になればなるほどコストが高くつくと考えられます。その他には、展示製品の運搬にかかる費用などの諸経費で20万円前後かかると考えられます。トータルで考えると100万円前後かかり、セミナーのようなそのほかのオフライン施策と比べてもかなり費用がかかることが分かります。
ただし、こうしたイベントでは実際に商品に触れることができるため、商品を購入してもらえるチャンスでもあります。早ければ当日に成約に至ることもあったり、大口での注文があったりすることもあるので出展してみる価値はあるでしょう。
テレアポ、飛び込みの営業
テレアポや飛び込みによる営業は、比較的分野にとらわれずおこなうことができる施策です。BtoC企業でもおこなうことはありますが、比較的BtoB企業でおこなうことが多いです。そして先ほど紹介したセミナーやポスティング、展示会といった施策に比べて特にかかるコストはないため、すぐに始めやすいといった特徴もあります。
パートナー紹介制度の導入
オフラインでリードを獲得したいなら、パートナー紹介制度の導入はおすすめの施策といえます。
パートナー紹介制度とは、既存顧客や取引先から新たな見込み顧客を紹介してもらう仕組みです。信頼関係がすでにある第三者経由での紹介であるため、初対面から信頼度が高く、商談化や成約に結びつきやすいのがメリットです。
紹介元には報酬や特典を用意することで、紹介の動機づけがしやすくなり、継続的なリード獲得チャネルとして定着できます。
制度設計のポイントは、「誰が・どんな相手を・どう紹介すれば良いか」を明確に伝えることです。漠然と「紹介してください」とお願いするだけでは動いてもらえません。
具体的なターゲット像や、紹介時に使える資料・トーク例などをあらかじめ準備しておくことで、協力を得やすくなるでしょう。
BtoBとBtoCのリード獲得方法に違いはある?

ではBtoBとBtoCのリード獲得方法にはどのような違いがあるのでしょうか。
- BtoBとBtoCの主な違い
- それぞれのリード獲得の手法
その疑問については、上記のような視点から解説していきます。
BtoB | BtoC | |
顧客 | 企業 | 個人 |
顧客数 | 少ない | 多い |
商品価格 | 高額 | 少額 |
購入者と意思決定者 | 異なることがある | 同じであることが多い |
購入までにかかる時間 | 長い | 短い |
このように、BtoBとBtoCでは顧客だけでなく、顧客数や商品価格が異なっています。そして購入に関わる大きな違いとしては、購入者と意思決定者が同一人物でない可能性があるという点が挙げられます。
それぞれのリード獲得の手法
また、BtoBとBtoCでは以下のようにリード獲得の手法が異なっています。
BtoB | BtoC | |
オンライン | ・コンテンツマーケティング ・広告運用 ・メルマガ配信 ・問い合わせ ・資料請求 | ・コンテンツマーケティング ・広告運用 ・メルマガ配信 ・SNS運用 |
オフライン | ・セミナー ・テレアポ ・展示会 | ・セミナー ・ポスティング広告 |
このように、BtoBとBtoCでリード獲得方法が共通している場合もあります。しかし「BtoBとBtoCの主な違い」でも触れたように、BtoBの場合は購入者と意思決定者が異なる場合があるため、それぞれに合う獲得方法の検討が必要です。
例えば BtoB企業がオンラインでリード獲得を目指す場合、問い合わせや資料請求が入り口となる場合が多いです。BtoB企業が提供する商品・サービスは単価も高いので、一度資料を請求してサービス内容を確認することが多いです。
一方BtoC企業の場合はSNS運用が用いられることが多いです。個人で購入を決断できるので、気になったその場で即決できます。
またオフラインでリード獲得を目指す際は、 BtoB企業だと展示会を通じて制約が成り立つ場合があります。一方個人の場合は、自宅に届くようなポスティング広告がきっかけになることもあるのです。
リードを成約につなげるための5つのポイント

リード獲得に至っても、成約までつながらなければ売上拡大には至りません。成約までにつなげるために重要なポイントが5つあるので紹介します。
- ターゲットの整理
- ターゲットにマッチするコンテンツの整理
- リードナーチャリングが重要
- リードクオリフィケーション
- リード獲得後のアプローチ方法
そこでここからは、上記の観点から成約へのポイントについて解説します。
ターゲットの整理
リード獲得からCVにつなげるためには、まずはターゲットの整理が必要です。
ターゲットの整理とは、ターゲットのペルソナの設定と、実際に獲得したリードの属性を細分化していくことです。
獲得したリードに対して、どのようなコンテンツを提供し、いつのタイミングでどんなメッセージを届けるかを明確にするためにもターゲティングを整理しましょう。
ターゲットにマッチするコンテンツを用意
オンラインでリードを獲得するためには、コンテンツの提供が必要です。リードは、CVまで至るフェーズがあります。
認知、評価、比較検討、CVというように、リードの状態を細分化し、各フェーズごとのコンテンツを発信していくことが重要です。
初めて訪問したリードに対いて、いきなりCVコンテンツを提供しても、CVに至る可能性が低く、まずは認知をしてもらいます。
その後に興味・関心を持ってもらうために、次のコンテンツも用意し、評価し、比較検討に進むというストーリーを考えていきましょう。
リードナーチャリングが重要
リード獲得から成約につなげるためには、リードナーチャリングを獲得することが重要です。
リードナーチャリングにより、リードと継続的にコミュニケーションをとり、顧客へと育成していきます。このコミュニケーションを通じ、自社の顧客が競合へと流れていくのを防ぐことができます。
効果的なプロセス
リードナーチャリングをおこなう際は、以下のプロセスを踏まえると効果的です。
- 見込み客に関する情報をまとめる
- 商品が購入されるまでのプロセス整理する
- 見込み客をランクで分ける
- ランクごとに適したアプローチをおこなう
まず見込み顧客となるユーザーの情報をまとめていきます。年齢や性別、趣味などを整理して、ターゲットについて情報を集めていきましょう。続いて実際にユーザーがどのように商品を購入しているのか、購入プロセスを整理します。方法は1つではないはずなので、どんなパターンがあるのか探っていきましょう。そして見込み顧客をランク付けしたら、それぞれのランクに対してどのような購入方法が適しているのか、アプローチしていきます。
リードクオリフィケーション
リードクオリフィケーションとは、リード獲得して育成したリードの中から、CVの可能性が高いリードを絞り込む施策です。リードジェネレーション、リードナーチャリングまで進んだあと、より効率的なCVをおこなうためにリードクオリフィケーションを実施します。
リードクオリフィケーションは、スコアリングという方法で、ターゲットの属性に応じてスコアをつけ、そのスコアを元にCV策を実行していきます。
リードクオリフィケーションまで設定しない企業も多いのもあり、リードナーチャリングと混同されることもあります。
リードナーチャリングはCVしやすいようにリードを育成することですが、リードクオリフィケーションはCVができる段階まできている見込み客です。
そこまで厳密に絞り込むことで、営業効率を上げていきます。
リード獲得後のアプローチ方法
ここからはリード獲得後のアプローチ方法について解説していきます。
- メルマガ配信で見込み客を育成する
- MAツールなどを使用して解析しながら育成を進める
アプローチ方法については上記のように2種類あります。
メルマガ配信で見込み客を育成する
1つ目は、メルマガ配信で見込み客を育成する方法です。見込み客には自社の商品やサービスに関心を持ってもらえるように、メルマガ配信をおこないます。メールアドレスを手に入れるためには、「メールアドレスを登録するとホワイトペーパーがもらえる」などのサービスを提供すると良いでしょう。
メルマガを配信する際のポイントは以下の通りです。
- メルマガを配信する目的を決める
- ターゲットを絞る
- 配信時間・タイミングを決める
はじめに何を目的にメルマガを配信するのか決めておきましょう。また、商品やサービスによっては見込み客によっても興味・関心が異なっている場合があります。その際はいくつかのグループに分けて、それぞれのグループに合わせたコンテンツを作成していくと良いでしょう。
また、配信時間やタイミングも大切です。例えば、平日なら出勤前や昼休みの時間、そして退勤後などのタイミングだと開封してもらえる可能性が高いです。1日に何通も送ってしまうということを避け、配信スケジュールを決めましょう。
MAツールなどを使用して解析しながら育成を進める
2つ目は、MAツールなどを使用して解析しながら育成を進める方法です。MAとは「マーケティング・オートメーション」の略で、マーケティングを効率的におこなうのにツールの活用は有効です。
有名なMAツールに、Salesforceというツールがあります。これは顧客の情報を集計して解析をおこない、どんな施策をおこなうと売上につながるのかを提案してくれるツールです。
例えばユーザーがWebサイトにアクセスしたり、メルマガを開封したりといったアクションに対してスコアを付け、総合得点によってランク分けしてくれます。従来ならばこうしたランク分けは人の手によっておこなわれていたのですが、MAツールを導入すれば自動でおこなってくれるため、業務効率化につながります。
リード獲得に向けたPDCAの回し方
リード獲得のためにも、適切なPDCAの回し方は理解しておかなければなりません。リード獲得のチャンスを逃さないためにも、以下をおさえておきましょう。
目標設定・ペルソナ設定・チャネル選定
まず重要なのは、「誰に・何を・どのように届けるか」という戦略の設計です。ゴールを設定せずに施策を始めても、成果の判断ができず、改善にもつながりません。
獲得したいリード数や質(アポ率、成約率)を数値で定めることがスタート地点です。目標が明確になった段階で、次にペルソナ設定をおこないます。過去の顧客データや営業担当の声をもとに、「どんな課題を持ち、どんな情報に興味を持つ人物像なのか」を具体化するのです。
そのうえで、そのペルソナがよく利用するチャネルは何か(Google検索?Instagram?展示会?)を分析しましょう。優先的にアプローチすべきところを絞り込むことで、費用対効果の高い施策設計ができます。
計画段階でどれだけ精度高く設計できるかが、PDCA全体の質を左右するといっても過言ではありません。
施策の実施
計画をもとに、実際にリード獲得施策を実行していく段階です。たとえば、Google広告を出稿する、ウェビナーを開催する、チャットボットを設置するといった具体的アクションが該当します。
大切なのは、施策ごとに「いつ・どこで・誰が・どのツールを使って実行するか」を事前に明確にしておくことです。また、初回の施策はあくまで「テスト」としてスタートし、完璧を求めすぎない姿勢も重要でしょう。
短期間でPDCAを回すには、小さく始めて反応を見ることが重要です。導線(LPの遷移、CTAの配置、フォームの内容など)を整備したうえで、集客チャネル別に流入をトラッキングできる仕組みを整えると、後の工程を分析しやすくなります。
KPIをもとに成果をチェックする
施策実施後は、あらかじめ設定しておいたKPIをもとに成果を数値で振り返ることが必要です。たとえば、広告であればクリック率やコンバージョン率、CPAなどの数値が挙げられます。
ウェビナーであれば申込数や参加率、アンケート回収率などが該当するでしょう。また、獲得したリードの質にも注目してください。商談化率や受注率まで追いかけることで、「量は取れたが質が悪い」という事態を回避できます。
GoogleアナリティクスやCRMツール、SFAを活用し、チャネル別やペルソナ別に数字を細かく分解することで、「どこがボトルネックになっているのか」を特定しやすくなります。
改善・仮説を立てて次の施策へ反映
チェックの結果をふまえ、「なぜこの結果になったのか?」という仮説を立て、次のアクションへ反映することは重要です。たとえば、LPの離脱率が高ければ「ファーストビューの訴求が弱いのでは?」「フォームが長すぎるのでは?」といった具体的な要因を洗い出しやすくなります。
要因を見ながら「タイトルを変更してABテストする」「セミナー内容をペルソナ別に分けて実施する」などの改善施策を設計できるでしょう。
ポイントは、仮説と改善策を記録に残すことです。チームでナレッジ共有しやすくなり、PDCAの精度が回を重ねるごとに上がります。
リード獲得における注意点
リード獲得を実現するにあたり、知っておかなければならないのが「落とし穴の存在」です。具体的にどのような落とし穴があるのか、注意点として解説していきます。
CPLだけ見るのはNG
リード獲得における注意点として、まず挙げられるのが「CPLだけに注目してしまうこと」です。
CPL(1件あたりのリード獲得単価)は、リード獲得のコスト効率を測るうえで確かに重要な指標です。しかし、CPLだけに注目するのは危険です。極端にCPLが低い場合、その多くが「ただのメールアドレス保有者」だったり、実際にはサービスに関心がない「ノイズリード」である可能性があります。
重要なのは、そのリードが商談につながったか、受注したか、継続的な顧客になったかという「その先」の指標です。CPLが高くても、成約率が高ければLTVが上がり、結果としては費用対効果が高くなります。
つまり、CPLはあくまで判断材料の一つに過ぎないのです。単独での評価は避け、CVRや商談化率などと合わせて評価することが重要でしょう。
質を無視してリード数だけを追求しない
「リード数を稼げ」というプレッシャーから、つい質より量を優先してしまうケースは少なくありません。
SNS広告やキャンペーンを強めに打てば、短期的に大量のリードが取れることはあるでしょう。しかし、興味関心の低い層が集まると、営業工数が無駄になるばかりか、ブランド毀損にもつながる可能性があります。
たとえば「無料プレゼント」だけが目的のユーザーを集めた場合、リストにはなるがその後のアクションが一切起きない、という現象があります。
リードは獲得して終わりではなく「育てて顧客化すること」が前提です。量だけでなく「質の高いリードをどう増やすか」「どうナーチャリングしていくか」までを視野に入れて施策を構築すべきです。
施策ごとにKPIを設定する
「リード数」というKPIだけを全施策に一律で当てはめてしまうと、成果の判断が曖昧になります。
たとえばウェビナーなら「申込数」だけでなく「参加率」「アンケート回答率」などが重要でしょう。LPからの資料請求であれば「CVR(コンバージョン率)」と「滞在時間」がKPIになるはずです。
施策の目的に応じて、追うべきKPIを明確に設定することが、正しい分析と改善につながります。また、KPIは一度決めたら終わりではなく、実施後に成果と照らし合わせて見直すことも大切です。
「広告経由よりオーガニック流入の方が質が高い」と分かれば、予算配分の見直しにも活かせます。施策単位で細かく指標を管理し、次のアクションに活かしていきましょう。
まとめ
リード獲得のためには、以下のポイントを抑えることが大切です。
- リード獲得にはオンラインとオフラインがある
- BtoBとBtoCでは獲得手法が異なる部分がある
- 成約につなげるにはリードナーチャリングが重要
リード獲得にはオンラインとオフラインがあり、BtoBとBtoCでは獲得手法が異なる部分があります。そのため、自社のターゲットによって施策をおこなっていくことが重要です。
しかし施策をおこなってもなかなか思うように成果が出ないこともあります。リード獲得に関して困ったことがある際は、ぜひTHINkBALへご相談ください。
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